体型の崩れが気になる30〜40代。
引き締まった体を作るためには、筋トレは必要です。
より早く効果を出すために、筋肉を増強できる成分があるのを知っていますか?
それは「HMB」という成分です。
HMBを摂取しながら行う、結果が出る筋トレメニューをご紹介します。
1.HMBとはどんな成分!?
そもそも、HMBとは一体どんな成分なのでしょうか?
正確には「3-ヒドロキシイソ吉草酸(きっそうさん)」という物質です。
分子レベルの話になりますが、体に必要な必須アミノ酸の一つであるロイシンの代謝産物です。
重要度は高くありませんが、細胞機能の働きに必要な物質です。
また、生体反応に欠かせない酵素やタンパク質の機能を制御することとも関係します。
簡単に言うと、筋肉量を増やしたり、筋肉量の減少を抑えたり、筋肉を修復したり、タンパク質の分解を抑えたりします。
それで、“筋力増強成分”と呼ばれているわけですね。
ちなみに、HMBが含まれている食品としてはグレープフルーツやアルファルファがあります。
HMBの効能は1996年、アイオワ州立大学のSteven.L.Nissen教授が発見しました。
サプリ先進国のアメリカより遅く、日本では2010年に解禁となりました。
以来、体づくりを目指すアスリートたちにとって愛用のサプリ成分となっています。
2.HMBの効果
2-1.筋トレを始めたばかりの人
通常、筋トレをすると筋肉は損傷します。
この時、HMBは筋肉の分解を防いで、筋肉の合成を促す働きがあります。
筋肉への刺激に慣れていない筋トレを始めたばかりの人にとって、トレーニングの動きや回数や重量など全てが筋肉に刺激を与えるため、特にHMBの効果も出やすいでしょう。
実際、筋トレ初心者が4週間HMBを摂取しながらトレーニングした結果、筋肉の損傷が減少したという研究結果がニュートリションジャーナルに掲載されました。
2-2.一定期間ジム通いしている筋力トレーニングに慣れている人
筋肉量を増やすためには、いつも同じ筋トレのメニューでは限界があります。
徐々に負荷を増やすことや、重量や回数を増やすこと、休息時間を短くしていくことが必要です。
残念ながら、筋力トレーニングに慣れている人にとってHMBの短期間での効果はわずかでしょう。
できるだけ、2ヶ月間くらいは続けて摂取したり、トレーニングを新たに変え、刺激や痛みをより強く感じる、強度が高めのトレーニングの時には、HMBの効果もより高くります。
2-3.高齢の人
HMBのすごいところは、高齢の人でも効果が出るということ!
実際、70代の人でも筋肉量が増加したという実験結果が出ています。
基本的にサプリの効果が出るまで3ヶ月くらいと言われています。
しかし、早い人であれば1ヶ月くらいで効果が表れることも!
ただし、どれほど効くかには個人差がありますので、過大な期待はしないほうが良いかもしれません。
それでも、筋肉の合成を促す効果はありますよ。
3.HMBの摂取方法とは?
HMBの推奨摂取量は1日に3g程度。
できるだけ、1日の間に1gづつ分けて摂ることをオススメします。
市販のサプリなどで手軽に摂取できます。
トレーニングの負荷が大きいほどサプリの吸収も良くなりますので、限界!と感じるまでまでトレーニングする方が吸収率がアップして効果が上がるでしょう。
また、効果が高くなるのはトレーニングの直後に摂ること。
残り2回は食事と一緒に摂りましょう。
トレーニングを行わない日でも、1日3回朝・昼・晩の食事の時に摂ることをオススメします。
4.HMBの摂取時の注意点
4-1.プロテイン・糖質も一緒に摂る
筋力をつけるために必要な栄養にプロテインや糖質があります。
プロテインは筋肉を作る材料になり、糖質は筋肉を同化するために必要ですから、HMBと一緒に摂取しましょう。
4-2.食事の量を減らさない
食事制限は行いますが、通常の食事量を減らさないようにします。
むしろ、通常の食事に加えてプロテインやHMBを摂った方が効果が出やすくなります。
4-3.目安量を守る
サプリに共通する点ですが、過剰摂取は体にとって害になったり、吸収されずに排出されたりします。
HMBも摂り過ぎると、肝臓への負担が大きくなって処理しきれなくなるでしょう。
また、アミノ酸とのバランスが崩れて免疫力の低下になってしまう危険があります。
さらに、HMBは1日3g以上摂取しても効果が上がるわけではありません。
きちんと目安量を守りましょう。
5.HMBの効果があらわれやすい筋肉とは?
HMBの効果があらわれやすい筋肉は比較的大きな筋肉です。
具体的には、胸部の大胸筋や太腿部分の大腿四頭筋(大腿直筋・外側広筋・内側広筋)などの大筋群です。
大きな筋肉の方が鍛えた時の変化や基礎代謝量の変化も大きいですよね。
脹脛にあるヒフク筋や前脛骨筋など小さな筋肉を鍛えるよりも効果が出やすいでしょう。
6.HMBの効果があらわれやすい筋トレメニュー
HMBの効果がわらわれやすい筋肉が胸部や大腿筋ですので、筋トレメニューは腕立てや懸垂、スクワットなどを行うと良いでしょう。
また、トレーニングマシーンを使用する場合はラットプルダウンやベンチプレス、レッグプレスなどで筋力をつけることができます。
(オススメ記事→腰回りのダイエット方法!的確な筋トレで引き締まったボディへ)
6-1.基本の腕立てのポイント
腕立て伏せは大胸筋を肥大させることができます。
まず、腕を肩幅よりも開きます。
次に、背中を反らせたりお尻を浮かせたりせずに、足から首まで真っ直ぐにします。
目線は1m先に向けて、可動域は広くします。
正しい姿勢を意識つつ、呼吸法も大切に。
体を下ろす時にはゆっくりと息を吸い、体を上げる時はゆっくりと息を吐きます。
トレーニング中は息を止めないようにしましょう。
負荷をかける場合、手幅を広げたり、腕を上げる時によりゆっくり行ったり、腕立てを1分以上続けて行うことができます。
また、プッシュアップバーを使用することもできますし、高低差をつけて負荷をかけるため、足をバランスボールや椅子などの高い位置に置いて行うこともできます。
6-2.基本の懸垂のポイント
懸垂は主に背中の筋肉を鍛えますが、全身に力が入るため筋肉が刺激されて大胸筋も鍛えることができます。
方法は、高い棒にぶら下がって、顎を棒の高さに来るまで体を引き上げます。
できるだけ1秒で体を引き上げて、5秒かけて元に位置に戻ることを休みなく繰り返すことです。
ある程度筋肉がなければ、長く続けることは難しいため、徐々に回数を増やすことができるでしょう。
呼吸もゆっくり吐いて、ゆっくり吸ってを繰り返しましょう。
きつくなっても、息を止めることはしないでください。
また、棒を持つ時順手は背中の筋肉が鍛えられて、逆手は大胸筋が鍛えられますので、逆手で行った方が効果があります。
大胸筋が鍛えられていることを意識しながら行うと効果が上がります。
6-3.基本のスクワットのポイント
意外にも、ベンチプレスより筋トレ効果があると言われているスクワット。
大腿筋を鍛えることができます。
まず、足を肩幅よりも少し広めに開いて、足の指先を外側に向けます。
手は腰や胸の前、頭の後ろなどに置くことができます。
ちなみに、これはより負荷がかかる順番になりますので、慣れてないうちは腰に置くことから始めてみましょう。
次に、太腿が床と平行になるように、お尻を突き出すようにしてしゃがみます。
この時、背中が曲がらないように、真っ直ぐ伸ばすようにしましょう。
また、呼吸は息を吐きながら行ってください。
続けて、息を吐きながら体をゆっくり起こして、膝が曲がりきらない程度で止まります。
これによって、膝への負担が少なくなり、太ももへの負荷を維持することができます。
この動作を5回か10回、2〜3セット行ってみましょう。
負荷をかける場合、回数やセット数を増やすことができます。
また、バーベルやダンベルを使ったスクワットができますが、腰や膝を痛める可能性もありますので、決して無理をしないようにしましょう。
7.HMBと一緒に摂りたい成分2つ
7-1.BCAA
BCAAは前回ご紹介しましたが、筋トレをする時に摂り入れたい栄養の必須アミノ酸です。
(関連記事→BCAAは筋トレに絶対欠かせない!!無駄な筋トレをしないためにアミノ酸BCAAを摂ろう)
必須アミノ酸の中の一つにBCAAに含まれているロイシンがありますが、このロイシンの代謝物がHMBになります。
そのため、筋肉の合成や分解を防ぐHMBを増やして、筋トレの効果を上げるためにBCAAを摂った方が良いでしょう。
7-2.イミダ15
イミダ15は鳥などの骨格筋に存在するアミノ酸の成分で、特に翼の付け根の筋肉に多く含まれています。
主に疲労回復効果があるため、筋トレで疲労した筋肉の回復を早めるだけでなく、日常生活の疲労の回復も早めてくれます。
次に行う筋トレ効果のアップにもつながるでしょう。
まとめ
筋肉増強成分と言われているHMB。
筋力トレーニングを始めたばかりの人も、筋力トレーニングに慣れている人も、正しい方法で摂取しましょう。
筋力トレーニングは無理のないように、自分のペースで行ってください。
体の筋力が付いてきて変化していきます。
もちろん、効果を出すためには食事制限や適切な休息が伴った筋トレを行いましょう。
HANA
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