2000年前のプレインカ時代から南米ペルーのアンデス高地で栽培されているマカ。
アブラナ科の植物で、根や地下茎が民間薬として用いられてきました。
マカは、宇宙飛行士や南極地域観測隊が活用する特別食品ともなっており、その健康効果は証明されています。
肉体的ストレスや精神的ストレスを抱えることが多い30〜40代。
マカに含まれている優れた有効成分が疲れた体と脳を元気にしてくれます。
1.体の疲労回復に効く
スーパーフードとも呼ばれているマカ。
栄養成分が優れているだけでなく、薬理効果もあるため、医療分野でも研究されています。
実際、マカの服用によって身体活動や運動能力が向上したという研究結果が出ています。
体が疲れやすいのはエネルギーの不足と体にたまった老廃物の代謝が滞っているためと考えられています。
マカはビタミンB群が豊富。
ビタミンB1やB2、ナイアシンなど、ほとんどのビタミンB群は、エネルギーの供給とともに、老廃物の代謝に働いています。
しかもB群は互いに協力しあっているため、どれが欠けても疲れやすくなることに。
B群を一緒に取ることができるマカは元気の素といえるでしょう。
また、マカに大量に含まれているのがさまざまなアミノ酸。
アルギニンやアスパラギン酸、イソロイシンやバリン、ロイシンやスレオニン、ヒスチジンなど、体内では合成できない9種の必須アミノ酸を含んでいます。
脂肪の代謝を促して筋肉を強化したり、成長を促したりしてくれるでしょう。
実際に、アルギニンはボディービルダーの間で栄養補助剤として使用されていますし、アスパラギン酸はスポーツ選手がスタミナを増すために摂っています。
マカはスタミナ強化も期待できます。
疲労は肩や首のこり、体のだるさなどにもあらわれますが、質の良い睡眠はそれらの症状を改善します。
マカに含まれているグリシンは睡眠を促進するため、疲労回復効果を高めてくれるでしょう。
重い労働など多くのエネルギーを消費する人や筋肉疲労が激しい人は、マカで疲労を回復できます。
2.脳の活性化に効く
アミノ酸が豊富に含まれているマカは脳の働きにも好影響を及ぼします。
必須アミノ酸のひとつであるフェニルアラニンは神経伝達物質です。
アドレナリンが生成される途中でできる物質ドーパミンやノルエピネフリンなどが、記憶力と鋭敏さとバイタリティーを生む出す働きがあります。
気分がすぐれないなどの抑うつ症状を解消して、気分を高揚させてくれるでしょう。
また、脳の機能を妨げるアンモニアをすみやかに体外へ排出する作用があるのはグルタミン酸です。
脳や神経系統の症状を改善するため、知能を高めて抑うつ傾向を改善してくれます。
抗うつ剤として即効性があるメチニオンは、分裂病の症状を改善する作用もあるほどです。
さらに、神経伝達物質であるアドレナリンやノルアドレナリン、ドーパミンの原料となるチロシンも含まれています。
神経機能を補助する働きがある必須アミノ酸のイソロイシンやヒスチジンは、ストレスを軽減する効果があるでしょう。
マカはミネラルも豊富です。
特に、鉄やカルシウムが多く、他にもカリウムや亜鉛が含まれています。
鉄は約8%前後というきわめて低い吸収率のうえ、欠乏しやすいミネラル。
体の各部に酸素を運搬する働きがあるため、集中力や思考力を高めたり、神経過敏を抑えてくれるでしょう。
また、カルシウムは精神を安定させるため、イライラや不眠を防いでくれます。
カリウムは気力を向上させ、亜鉛は全身の新陳代謝を促してくれるでしょう。
仕事でイライラして怒りっぽくなったり、憂うつになって落ち込んだり、気分が冴えなかったりするときはマカで脳を活性化して、精神的なストレスを改善しましょう。
3.免疫増強に効く
古くから、ペルーの日常生活で食品やハーブとして、焼いて食べたり、ジュースにしたり、お酒にしたりと大いに活用されてきたマカ。
マカに含まれているポリフェノールには、体に弊害を起こす活性酸素を除去する抗酸化作用があるため、免疫が向上します。
一般に、ポリフェノールとは、光合成によってつくられる植物の色素や苦味成分で、種類は約300種もあるといわれています。
動物よりも植物の方が長寿なのは、この抗酸化作用の働きが大きいからです。
また、ビタミンCやE、β-カロテンにも抗酸化作用がありますが、その効果を発揮するのは細胞の脂溶性部分や水溶性部分などに限定されます。
特に、活性酸素のダメージを最も受けやすいのは細胞膜の部分。
マカに含まれているポリフェノールは細胞間の水溶性部分や細胞内の脂溶性部分、また細胞膜上などオールラウンドで効果を発揮するため、強い抗酸化作用を期待できます。
さらに、必須アミノ酸であるアルギニンは成長ホルモンの力で免疫反応を強化する作用があります。
病気への抵抗力を高めて、傷の治りが早い体をつくることができます。
マカには食物繊維も含まれているため、発がんの可能性がある物質を吸着してくれます。
胃腸からの吸収を減少させたり、排便を促して大腸がんを抑制してくれるでしょう。
(おすすめ記事→慢性化しやすい大腸炎!ストレスや乱れた食生活でできる腸の潰瘍とは!?)
発がん物質の活性化を抑えて、老化を予防する働きがあるマカ。
風邪や感染症、がんの予防にも効果があります。
4.滋養強壮に効く
インカ帝国時代から滋養強壮作用のある食物として使われていたマカ。
標高4,000〜5,000mの温度差が激しい過酷な環境でも育つため、球状の杯軸に自ら栄養を蓄えることができます。
また、マカが栽培されているのは南米ペルーのアンデス高地。
一般的に、高地は酸素が薄いため、性欲が減退して出産率が減少する可能性が高いといわれています。
そのような中で繁栄したインカ帝国は、マカの有効成分の働きが大きいと考えられてきました。
マカに含まれているアミノ酸であるヒスチジンやグルタミン酸は性的エネルギーを高める作用があります。
また、脳下垂体を正常に機能させて、成長ホルモンを合成するアルギニンも含まれているため、生殖の可能性を高めて、男性の不妊症を改善してくれます。
特に、マカの有効成分であるベンジルグルコシノレート。
マカに含まれている分量は微量ですが、体内に取り込むと非常に有効な働きをします。
男性も女性も加齢によって低下する性ホルモンの分泌。
若くても、抱えるストレスや環境ホルモンなどの影響によって、ホルモンの分泌が乱れてしまうでしょう。
マカには性ホルモン分泌機能の低下を増強する優れた働きがあります。
男性は男性機能を改善し、女性であれば不妊の改善や妊娠の促進、月経サイクルの正常化や更年期障害の緩和に効果があるでしょう。
(人気記事→テストステロンは男の必須ホルモン!知るべき働きと筋トレで増やす方法)
また、女性だけでなく男性にもあらわれる更年期障害。
筋力の低下や倦怠感、気力の低下や男性パワーの減退などを感じるつらい時期です。
マカは更年期障害にも有効に働くため、そのような症状を改善してくれます。
まとめ
ペルー現地では高地で生産されたマカほど品質的に良いとされています。
その評価基準のひとつは辛み成分であるグルコシノレート。
辛いほどグルコシノレート類が多いとされています。
マカはペルー国内から生のまま持ち出すことは禁止されているため、サプリメントなど加工された食品から摂ることになります。
体に必要な栄養をバランス良く摂ることができますが、血圧を上昇させる作用があるため、発汗が生じることも明らかになっています。
また、グルタミン酸は摂り過ぎると神経が高ぶって眠れなくなったり、神経症や幻覚などの症状が出ることがありますし、アルギニンは肌荒れや皮膚が厚くなるといった症状が出ることがあります。
基本的に、マカは天然の植物のため副作用はありません。
ただ、個人差がありますので、記載されている説明によく従って摂ってくださいね。
HANA
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