「第二の心臓」とも呼ばれる足。
足には体の中でも特にさまざまな体の部位のツボが集まっているため、足の血行がよくなると全身の血行も良くなります。
また、足のふくらはぎは健康状態を表すと言われており、ふくらはぎをもむことで体と心の疲れをとることもできます。
ここでは、1日の疲れを即効で解消できる足のケア方法をご紹介します。
1.頭の疲れをとる
心の疲れやストレスで起きる頭の疲れ。
仕事の効率が下がり、人間関係のトラブルも起きやすくなるため、問題や悩みを抱えやすくなります。
また、頭の疲れは首や肩のこり、頭痛や目の疲れなどとも密接に関係しているため、体の疲れもひどくなり、悪循環を招くことが少なくありません。
頭(脳)と対応しているのは足の親指です。
左右1回ずつ、1〜2分間行うだけで即効果が出ます。
① 片方の手の指で足の親指を左右に2〜3回ずつ、ゆっくり大きく回します。力を入れすぎず、親指のつけねからぐるぐると回してください。
② 親指の腹を下から上に向かって押しながらもみほぐします。親指の腹の真ん中や側面、左や右などを5回くらいに分けてていねいにもみます。
③ 親指のつけねに手の親指を差し込んで、指先に向かって押し上げます。
④ 親指のつけねの部分を、手の指を使って左右に2〜3回往復させながらもみます。
2.首や肩のコリをとる
つらい首や肩のコリをとりたい時に行うと効果が出ます。
首は足の親指のつけね、肩は足の親指以外の4本の指のつけねに対応しています。
肩や首のコリをほぐしたい時は「頭の疲れをとる」ケアと同じ方法を行った後、次の3つを行ってみてください。
左右1回ずつ、1〜2分間行うだけで即効果が出ます。
① 片方の手の4本の指で足の親指以外の4本の指を反らせて、つけねの下のふくらみをかかとに向かって押します。
② 足の小指の下あたりを、下から上に向かってもみます。3回くらいに分けて行うと、背中の肩甲骨周辺のコリもとることができます。
③ 片方の手の指で足の小指をぐるぐると回して、上に向かって軽く引っ張ります。2〜3回行ってください。普段姿勢が悪い人は小指を引っ張った時にポキっと音がします。
(人気記事→肩こりは意識的にストレッチを!!リラックスできて仕事効率もアップ!)
3.頭痛を緩和する
睡眠不足や不規則な食事から起こりやすいのが偏頭痛です。
頭の左右どちらかが痛むことが多いでしょう。
頭が痛む側の足の親指を特にもみほぐしてください。
また、親指のつま先に横じわがあるのは頭痛持ちのサインです。
しわを伸ばすように上から押しましょう。
「頭の疲れをとる」のケアを行なった後、次の2つを行なってください。
左右1回ずつ、1〜2分間行うだけで即効果が出ます。
① 片方の手の指で足の親指を左右にゆっくり大きく回します。
② 頭痛がする時は親指が硬くなっていますので、やわらかくなるまでもみほぐします。この時、親指の先に細い横じわが2〜3本できていたら、しわを伸ばすように上から下に向かって押してください。
4.目の疲れをとる
目の疲れがとれるとすっきりして痛みが軽減します。
パソコンや新聞の文字、人の顔もよく見えるため、眉間にしわが入って気づいたら「怖い表情になっていた…」ということも減ってきます。
目と対応しているのは足の人差し指と中指です。
特に、人差し指は眼球の動き、中指は視力に関係していると言われています。
目の疲れをとりたい時は両方を丁寧にもみほぐすと効果が出るでしょう。
方法は「頭の疲れをとる」のケアを行なった後もう一度、足の人差し指と中指を同じ手順でもみほぐします。
この時気をつけたいのは、足の指の側面を重点的にもむことです。
目の疲れがひどい時はしこりのようなぐりぐりがあることに気づくでしょう。
このしこりをほぐすと目の疲れがとれます。
左右1回ずつ、1〜2分間行うだけで即効果が出ます。
(おすすめ記事→「目の疲れ」の根本的な原因はこれだ!眼科ナースによるアドバイス!)
5.腰の疲れをとる
腰痛からくる体の疲れと関係しているのは足のひざの裏です。
ひざの裏を刺激すると腰に伝わるため、腰痛からくる体の疲れに効果があります。
ひざの裏側にある2つのツボですが、一つは合陽(ごうよう)。
ひざを曲げた時に後ろにできるしわの真ん中から指3本分下の場所です。
もう一つは内合陽(うちごうよう)。
合陽から指3本分内側(親指側)で、そこからさらに指3本分下の場所にあります。
押し方はどちらも親指を立てて、ひざに向かって押すようなイメージです。
回数は3〜5回、左右5回、7分間押してみてください。
冷え性を改善したり、特に足のふくらはぎに起こりやすいこむら返りの予防にもなります。
6.耳なりを緩和する
疲れがたまってくると起きる耳なり。
一度気になるとイライラしたり、仕事に集中できなくなったり、眠れなくなったりと、とても憂うつな症状の一つです。
足のツボを刺激することで一時的に緩和することができるでしょう。
場所は足三流(あしさんりゅう)と呼ばれます。
足の甲側の薬指と小指が合流する位置、指の股から足首側に2〜3㎝のところにあります。
親指か中指で、足首側に向かってさすってください。
ストレスと強い関係があるメニエール病などの難聴の改善にも効果があります。
7.内臓の疲れをとる
背中の痛みやコリは長時間同じ姿勢を続けることで起こりやすいのですが、内臓の疲れとも深い関係があります。
また、ストレスが原因の心の疲れは、胃もたれやおなかの張りなど胃腸の働きが低下します。
内臓が疲れると食欲がなくなり、気力も体力も出なくなってしまうでしょう。
疲れを軽くするために、消化器の働きを整える足のツボを刺激してみてください。
足三里(あしさんり)と呼ばれるツボがひざの皿(膝蓋骨)の下、小指側の端から指4本分下の場所にあります。
中指か親指で、3〜5秒ずつ、左右各5回、5分間押してみましょう。
即効で効果が出ます。
8.体と心の疲れをとる
毎日の生活習慣が原因となって起きる慢性的な足のむくみ。
特に、長時間立ちっぱなしや歩きっぱなしの仕事の日は夕方になると、「ふくらはぎがぱんぱんにむくんで痛い…」という人も少なくありません。
運動不足や睡眠不足、食生活の乱れによって体の機能が衰えてくると起こるでしょう。
そもそも、ふくらはぎには下半身の血液を重力に逆らって心臓に押し出すというポンプのような働きがあります。
そのため、「第二の心臓」と呼ばれています。
しかしながら、長時間同じ姿勢のままでいると筋肉を動かさないため、ふくらはぎはむくんでしまいます。
これは、下半身の血流が悪くなって排泄が滞り、老廃物や毒素がたまってしまった状態。
この状態では足裏や足の甲、足首などのツボを刺激しても効果はあまり期待できません。
まず、ほどよい弾力のあるふくらはぎになるまでもみほぐすことが重要です。
また、体の病気や不調がなくても、ストレスや悩みのためにふくらはぎが腫れてしまうことがあります。
実際、ふくらはぎをもみほぐすと血液やリンパなど体液の循環が改善されます。
体温調節や免疫機能、水分や栄養の運搬、老廃物の排泄など生命維持に必要な働きが良くなるため、むくみだけでなく、肩こりや腰痛、胃痛や自律神経の乱れ、睡眠障害やうつ状態も改善されるでしょう。
方法はまず、足首の曲げ伸ばしをした後、ふくらはぎを優しくなでます。
なでる順番は足の下、足の上、足の外側、足の内側、ふくらはぎ、すねです。
適度に刺激していくと、徐々にほぐれて筋肉がやわらかくなり、痛みが治まってくるのを感じます。
体が温まり、血行が良くなっている入浴中や入浴後に行うと良いでしょう。
まとめ
肉体疲労やストレスなどで血流が悪くなり、神経の働きが不活発になると、不快な症状があらわれます。
肩こりや腰痛、頭痛や目の疲れなどは疲れがたまっているサインです。
それぞれの症状に合わせた足のケアは症状を即軽くしたり、痛みをやわらげたりします。
より効果を高めるため、入浴後や就寝前に行いましょう。
空腹時は体に負担をかけやすく、満腹時は消化を妨げるため避けてください。
1日数回こまめに行うと、疲れを翌日に持ち越さないようにすることができます。
HANA
最新記事 by HANA (全て見る)
- ジムで効率良く筋力アップ!プールはトレーニング効果増大!! - 2019年4月24日
- ジムで効果的に筋トレ‼︎初心者がおさえておきたい注意点とは? - 2019年4月18日
- 息苦しいときに。効果が実感できる腹式呼吸の方法とは? - 2019年4月17日
- 腹筋を鍛える呼吸法とは?トレーニング方法と効果を上げるコツ‼ - 2019年4月11日
- 体感効果を上げる!僧帽筋・広背筋を効率良くストレッチ! - 2019年3月7日