冷え性といえば、男性の場合あまり自覚がない人もいるでしょう。
しかし、現代人は性別に関係なく低体温化が進んでいます。
低体温になると、体に様々な悪影響をもたらします。
今回は体の冷えと改善法をご紹介します。
加齢とともにやってくる体の冷えに、今から対策をしておきましょう。
1.現代人は冷えている
体の冷えを訴えるのは、男性よりも女性のほうが多いです。
それは、熱を作り出す筋肉量の違いや妊娠出産などによるホルモンの関係で、男性よりも女性が冷えやすいのは仕方のないことと言えます。
しかし近ごろは男性でも冷えを訴える人が増えてきています。
冷えの内的要因としては、水分偏在、自律神経失調、新陳代謝の低下などがあります。
外的要因は、食生活の乱れ、睡眠不足、運動不足、飲酒喫煙、エアコンなどによるものがありますが、ほぼ生活習慣が原因といってもよいくらいです。
近頃は子どもの冷え性が増えているというデータがあり、自覚がない隠れ冷え性を含めると8割もの人が冷えていると言われています。
「寝ようと思っても寒くて寝付けない」、「朝寒くて布団から出られない」、「手足が常に冷たい」などは典型的な冷えの症状です。
思い当たるところはないでしょうか?
これだけ体が冷えている人がいるのに、対策をしてない人が多いのには現代医療の問題もあります。
2.西洋医学では冷えは病気ではない
冷え性は楽観視されがちです。
冷え性だからといって痛みがあるわけではなく、日常生活に大きく影響しないためでしょう。
特に男性の場合、体が冷えるから病院へ行こうなどと思う人はまずいないでしょう。
そもそも、冷えは病気ではありません。
病気ではないので、病院に行っても処方する薬がなく経過観察となる場合がほとんどです。
冷えは万病のもとと言われるのに、治療法がないのは西洋医学の欠点とも言えます。
しかし、東洋医学では冷えは病気を招く「未病」とされ、治療する必要があると判断され漢方薬が処方されます。
近頃は病院でも漢方薬を処方する医師が増えてきましたが、西洋医薬と同じように症状だけで処方するケースがあります。
しかし本来は、漢方薬はその人の症状や体質を確認して、それに合った薬を処方するものです。
そうでないと、改善の効果がみられないからです。
漢方薬を処方してもらいたい場合は、漢方専門の病院か薬局がよいでしょう。
3.冷えがもたらす病気とは
体が冷えるということは、体温が下がっている状態です。
冷えがよくないと言われるのは、この低体温が体に様々な悪影響を及ぼすためです。
低体温になると、生命活動に必要な酵素の働きが鈍ります。
酵素とは新陳代謝を手助けしているたんぱく質の分子で、身体に3,000種類以上あり、決まった場所で役割を果たしています。
例えば、デンプンは唾液に含まれるアミラーゼという消化酵素によって麦芽糖やデキストリンに分解されます。
酵素の働きが鈍ると、ホルモンがうまく分泌できなくなります。
例えば男性ホルモンが不足すると、筋力が低下、疲労感や頭痛、ほてり、性機能の低下、精神面ではいらいらや不安、うつ、不眠などの症状がでてきます。
(おすすめ記事→テストステロンは男の必須ホルモン!知るべき働きと筋トレで増やす方法)
血糖を下げるホルモンのインスリンが分泌できないと、糖尿病になります。
糖尿病の怖いところは合併症を引き起こし、腎臓障害により人工透析をすることになったり、視覚障害により失明したり、神経障害により手足がしびれ身体をうまく動かせなくなったりすることです。
さらに、脳卒中や脳梗塞、心筋梗塞、感染病など重大な病気にかかるリスクも高まります。
もうご理解頂けたと思いますが、低体温、すなわち冷えは万病の元というのは本当です。
冷えを改善することが、病気の予防にもなり、仕事やプライベートを充実させることにもなるのです。
4.日本人の平均体温とは?
あなたは自分の平均体温を知っていますか?
日本人の平均体温に関するデータは、1957年の36.89℃±0.34℃と60年前のデータしかありませんが、現代はそれより確実に平均体温は下がっています。
理想の体温は、酵素が活発に働き免疫力が上がる36.5℃~37℃ですが、現代では36℃ほどに下がっているとの見解もあります。
36℃の体温では、無意識に筋肉が震えて熱を生成するように自律神経が働きます。
さらにそれ以下になると、免疫力が低下し風邪やウィルスに感染しやすくなったり、がん細胞を抑制する働きができなくなったりします。
そのため、早急に冷えを改善する必要があるのですが、実は自分で簡単にできることなのです。
至ってシンプル、「身体を温めるように心がけること」です。
身体を温めることは気持ちの良いことです。
ダイエットなどと違い、気持ちが良いので続けることができます。
自分の意識を変えて、行動することですぐにできる対策といえるでしょう。
5. 温活!すぐに始めよう。5つの冷え対策
自分でできる冷え対策はいくつかありますが、簡単に5つ挙げます。
5-1.温かい飲み物を飲む
温かい飲み物を飲むと身体は温まります。
食べ物でも同じことを言えますが、飲み物のほうが口にする回数が多いので効果的です。
身体を温める飲み物は紅茶やジャスミン茶、葛湯などがあります。
これらが身近にない場合は、白湯を飲みましょう。
特に朝起きてから白湯を飲むことで、身体を温め代謝が上がり、活動的に過ごせるようになります。
お湯を沸かすのが面倒という人は、電子レンジを活用しましょう。
スタートボタンを押して、顔を洗っている間に白湯が出来上がりますよ。
飲み会などの場合、ビールはなるべく減らしましょう。
ビールは身体を冷やす飲み物なので、日本酒、紹興酒、赤ワインがおすすめです。
5-2.身体を温める食べ物を食べる
身体を温める食べ物は、色が赤や黒、オレンジ色のものが多く、特に根菜類に多いです。
人参やごぼう、れんこん、いもなどです。
赤や黒でも夏野菜のトマトやナスは身体を冷やしてしまいます。
寒い地方でとれるニラや長ねぎ、玉ねぎ、小松菜なども身体を温める食材です。
しょうがやにんにくなどの薬味も身体を温めてくれます。
例えば身体を冷やす豆腐などでも、薬味を加えることで冷えにくくしてくれるのでぜひ薬味を加えるようにしましょう。
5-3.よく噛んで食べる
毎日の食事をよく噛んで食べるだけで体が温まります。
咀嚼は満腹中枢を刺激し食欲を抑えて、内臓脂肪を燃焼させます。
内臓脂肪の燃焼によって熱が生成されるので、体が温まるというわけです。
よく噛むだけでダイエット効果まで期待できるので、さっそく意識して行いましょう。
(おすすめ記事→今すぐに始められる噛むだけダイエット!)
5-4.湯船につかる
湯船につかることは体を温める効果の他に疲労回復効果、ダイエット効果、リラックス効果、美容効果、安眠効果など多くのメリットがあります。
体温に近い38℃程度の温度は細胞が活性化する温度でもあり、免疫力向上にもつながります。
どうしても湯船につかるのが難しい場合は、たらいに熱めのお湯をはり足湯をしながらシャワーを浴びるようにしましょう。
5-5.体を温める
これは当然のことですが、薄着では冷えは改善しません。
特に太い血管が走っている首、手首、足首は皮膚表面に浮き出ている部分もあるため、冷風が当たるとダイレクトに体は冷えていきます。
また、締め付ける服装も血流を悪くして冷えを悪化させます。
ベルトをきつく締めすぎたり、サイズアウトした服を無理に着たりしないように気をつけましょう。
簡単にできるものということで、5つ挙げましたが他にも規則正しい生活、筋トレなどの運動、ストレス解消なども可能な限りしてみましょう。
まとめ
日本人の8割は冷え性と言われる時代です。
自分は冷え性ではないという人でも、冷え対策をすることは決してムダにはなりません。
冷え性で死ぬことはありませんが、死に結びつく病気になるリスクを高めます。
まずはできることから冷え対策を始めてみましょう。
Yuruu
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