自覚症状があらわれた時には、すぐに透析療法が必要になってしまうことも少なくない腎臓の障害。
できれば前もって発症を防ぎたいですね。
腎機能を低下させる生活習慣とは?
この機会に確かめてみましょう!
1.むくみや尿の異常、背中の痛み!腎臓の働きを調べましょう
少々無理をしても乗り越えることができる働き盛り。
それでも、数日の徹夜が平気だった20代と比べると、なんだか疲れがたまっていると感じることが増えてきていませんか?
体の中にあるさまざまな働きが低下することによって起きる不調。
効率良く仕事をするためにも早めに治したいですね。
忙しい生活では無理をすることが多くなりがちです。
最近、暴飲暴食が続いているとか、水分をあまり摂っていないとか、仕事柄、トイレに行くのを我慢したり、外で仕事をすることが多いとか、顔や足のむくみが治りにくくなったとか…。
心当たりがある人は体のさまざまな臓器、特に腎臓が弱ってきているのかもしれません。
特に、背中の背骨の両側で、ウエストよりも少し上の部分が痛むなら腎臓の働きの低下が考えられます。
(関連記事→クレアチニンって何?健康診断で高いと言われた場合の数値の下げ方)
2.クレアチニンが溜まる!血管の病気につながる理由とは?
そもそも、腎臓には4つの働きがあります。
血液を濾過したり、尿を作り出したり、血圧や水分を調節したり、骨を強くしています。
血液は多種多様な物質を含んでいますから、体内の余分な水分や老廃物を除去する働きは大切ですね。
老廃物の一つであるクレアチニンは筋肉内にあるクレアチンという物質が分解されてできた物質です。
通常は腎臓で濾過されて尿中に排泄されますが、腎臓の働きが弱っていると、排泄が減って血液中に溜まってしまいます。
老廃物が溜まった血液は血管の病気につながりやすくなるでしょう。
3.クレアチニンとメタボリックシンドロームの関係性
血管の病気といえば動脈硬化です。
心臓から全身に送られる血液ですが、いつもは弾力のある動脈が詰まって硬くなりもろくなってしまいます。
生体維持に必要な物質が届きにくくなるため、さまざまな生活習慣病を引き起こしてしまうでしょう。
生活習慣病には内臓脂肪型肥満や脂質異常症、糖尿病や高血圧などがありますが、複数の症状がみられる場合、メタボリックシンドロームと呼びます。
実は、メタボシックシンドロームになりやすい生活習慣が、クレアチニンを高くさせてしまうとも言えるでしょう。
4.クレアチニンが高くなる生活習慣とは?
特に、30代から40代で始まることが多いメタボシックシンドローム。
おなか周りに付く中性脂肪が多い、リンゴ型体系肥満の男性は要注意でしょう。
また、年齢が進むにつれて腎機能は低下します。
腎臓の働きを維持するために、生活習慣をしっかり見直すことが大切です。
腎臓の働きには血液を濾過するだけでなく、尿の排泄や水分・血圧の調整も関係していましたね。
普段は気づきにくい生活のさまざまな習慣が腎臓を弱らせているかもしれません。
腎障害の指標の一つになるクレアチニン。
そのクレアチニンが高くなる原因としてあげられる10個の生活習慣をみていきましょう。
4-1.塩辛いものや濃い味つけの食品を食べることが多い!
腎臓は血圧の調整をしていますので、血圧が上がると下げようと働きます。
血圧が上がりやすい食事は悪循環を招くでしょう。
特に、食事を手軽に済ませることができるインスタント食品。
塩分がたくさん入っています。
ラーメンやうどんなども、汁まで飲むなら腎臓を傷めてしまいますよ。
しょう油や味噌など味付けの濃いものや漬け物など塩辛いものが好きだったり、塩分とタンパク質が多いお寿司をたくさん食べたり、塩味の効いたポテトチップスやおつまみを食べる習慣は腎臓の働きを低下させるでしょう。
4-2.ボリュームたっぷりの肉や魚を食べることが多い!
肉類や魚介類、卵類や肉汁など、高タンパクで高エネルギーの食品は腎臓に負担をかけてしまいます。
もちろん、仕事で体力や気力を使うとエネルギーが必要になりますが、どんな食べ物でも栄養の摂り過ぎは良くありません。
特に、外食や惣菜、ファーストフードなどが多い人はどうしても動物性脂肪を摂り過ぎてしまいがち。
トンカツやステーキ、チキン南蛮やから揚げなど主菜たっぷりのメニュー、またカツ丼や天丼などの丼物を選ぶことが多いと腎臓は疲れてしまうでしょう。
4-3.アルコールを飲むことが多い!
仕事で疲れた後の一杯は美味しいですよね。
ほろ酔い気分が心地よいアルコール。
大きな仕事を終えた後やストレスを感じている時ほど、飲み過ぎてしまうかもしれません。
やはり、飲み過ぎは腎臓の大敵です。
アルコールはエネルギーが高く、腎臓に良くない尿酸という物質を排泄するのを妨げてしまいます。
特に、ビール好きは気を付けましょう。
ビールに多く含まれているプリン体という物質は腎臓の障害となりますよ。
4-4.タバコを吸うことが多い!
意外にも、タバコは肺だけでなく腎臓にも悪影響があります。
タバコを吸うと血管が詰まってしまう動脈硬化を進めて、腎臓障害を招く高血圧や糖尿病を悪化させてしまいます。
仕事でストレスが多いと、ついタバコを吸う本数が増えてしまいますよね。
腎臓の障害を含めてさまざまな病気の要因になりますので、健康を損ねてしまうでしょう。
4-5.あまり水分を摂らない!
体の水分を管理している臓器が腎臓です。
腎臓は不要な物質を溶かして、尿として体外へ排泄します。
また、体内の水分を汗として蒸発させて、体温調節も行なっています。
そのため水分をあまり摂らないと、水分バランスが乱れて腎臓にも異常があらわれます。
もともと、水分をあまり摂らない人や仕事中はなかなか摂れないという人は腎臓が弱っていくでしょう。
4-6.不規則な生活になりやすい!
仕事で残業続き。
夜遅く帰宅して寝るときは夜中だったり、夜勤で朝まで仕事をしなくてはいけないといった不規則な生活をしていませんか?
休みの日は夜更かしして、翌朝遅くまで寝てしまうといった悪循環になるかもしれません。
これでは、ストレスや疲労が溜まってしまいます。
心と体は互いに作用していますので、ストレスや疲労を抱えると腎臓の機能も弱くなって、働きが悪くなるでしょう。
4-7.トイレに行くのを我慢してしまう!
体内の約60%の水分バランスを保っている腎臓。
腎臓の機能が低下すると、そのバランスが保てなくなってしまいます。
脚や顔がむくんだり、脱水症状を起こしたり、尿の出方に異常があったりするでしょう。
もともと喉の渇きを感じない人は水分もあまり摂らないため、トイレに行く回数も少なくなります。
また、仕事でトイレに行くのを我慢してしまう人は、逆に水分を控えてしまうでしょう。
この悪循環は腎臓に悪い影響を与えてしまいます。
4-8.薬を服用することが多い!
休みなく働いたり、忙しかったり、重要な仕事を度々任せられることはありませんか?
ストレスや疲労が多いと体の免疫機能が低くなってしまい、不調を感じることが多くなります。
休憩がとれず、疲れたままでは、病気にかかりやすくなってしまうでしょう。
仕事が休めなかったり、そのうち治ると思えば、なかなか病院に行かないかもしれません。
そこで頼りになるのが薬剤。
でも、鎮痛や解熱剤が入っている薬剤は腎臓に負担をかけてしまいます。
頭痛や腹痛、歯痛などで、とりあえず市販薬を服用したり、家にある常備薬ですませてしまうこともあるでしょう。
発症する回数が多くなったり、症状が長引いたりするなら、薬の服用も多くなってしまいますね。
ますます、腎臓を弱くしてしまうでしょう。
4-9.感染症にかかりやすい!
最近、風邪をひきやすくなったとか、治りにくくなったと感じることはありませんか?
風邪がなかなか治らずにひどくなる場合、さまざまな病気の要因になることがありますね。
鼻や口から吸った空気の通り道を上気道と呼びますが、風邪からくる扁桃腺炎は上気道感染を引き起こすことがあります。
実は、上気道感染症は急性腎炎になることが多いので注意が必要です。
(オススメ記事→扁桃腺が腫れるのは風邪だけでない!知っておきたい病気と扁桃腺の腫れ対策5個)
一般的に、喉の炎症や気管支炎、肺炎などは腎機能を悪化させてしまうでしょう。
発熱に弱いのは腎機能の低下のサイン。
38度以上の発熱が何日も続く場合は油断しないようにしましょう。
特に、急激に高熱が出る流行性のインフルエンザには要注意です。
インフルエンザにかかるとクレアチニンも急上昇するからです。
また、感染症にかかりやすい人や、かかりやすい冬季などは腎臓の働きを守りましょう。
4-10.激しい運動をすることが多い!
体に過度の負担がかかる激しい運動は、腎臓にも負担をかけることをご存知でしょうか?
若い頃、熱中していたスポーツを今も続けていたり、趣味として新しいスポーツに挑戦している方も多いですね。
仕事のストレスを解消したり、自分の好きな時間として楽しい時を過ごせるかもしれません。
それでも、加齢や食生活の偏りなどの積み重なる要因によって低下している腎機能。
激しい運動はさらに腎臓の働きを弱めてしまうでしょう。
まとめ
心当たりが幾つかあったでしょうか?
普段、腎臓は意識することがない臓器かもしれません。
でも、毎日何回か尿を排泄したり、汗をかいたりしている私たちの生活で、休みなく24時間機能しています。
実際、血液中から老廃物を取り除いたり、各種ホルモンの分泌など、生命維持に必要なたくさんの働きをしていますね。
もちろん、いつもの習慣を変えることは難しいかもしれません。
でも、年齢とともに機能が低下していきますし、少し傷んだだけでは病気のサインを出さない我慢強い臓器です。
できるだけ、腎臓に負担をかけない生活習慣を心がけましょう。
当てはまっている生活習慣があるなら、ぜひ改善していきましょう。
HANA
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