疲れに強い身体を作る!免疫力を上げる食生活とは?

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忙しい毎日を送っている人ほど、重要になるのが疲れへの対策です。

疲れには免疫力が大きく関係しています。

免疫力がしっかり保てていると、風邪などの病気になりにくいだけでなく、疲れ知らずの毎日を送ることができます。

今回は免疫力の重要性や、免疫力を上げる食生活についてご紹介します。

1.免疫力とは?

そもそも、免疫とは身体の外から侵入する細菌やウイルスを撃退したり、体内で発生するがん細胞などを監視、撃退したりするためのシステムです。

免疫には様々な細胞が関係しています。

免疫機能の中でも重要なのが白血球です。
白血球は侵入してくる外敵から身体を守る存在です。

白血球以外にも「免疫細胞群」と呼ばれる様々な細胞が身体を守るために働いています。

たとえば「樹状細胞」と呼ばれる細胞は、外気に触れる鼻やのど、肺、皮膚など存在します。
枝のような突起を周囲に伸ばすことで体外から入ってきた異物を取り込み、それを他の免疫細胞に伝達します。

また、「マクロファージ」は体内に入ってきた細菌やウイルスを発見すると、それらを自分の中に取り込んで消化し身体を守ります。

その他にも、キラーT細胞やヘルパーT細胞、制御系T細胞、ナチュラルキラー細胞といった様々な細胞の働きによって、身体は病気や感染から守られています。

2.免疫が低下する原因

人間の身体の中で働く免疫機能。

それでは、どのような原因で免疫力が低下するのでしょうか。
免疫が低下する原因は、大きく分けて6つに分かれると言われています。

2-1.加齢

人間の身体を守る様々な免疫細胞は、骨髄の中にある造血幹細胞で作られています。

しかし、年齢を重ねていくと免疫細胞を作る機能が低下、さらに免疫細胞自体の働きも少しずつ弱っていくため、結果として年を取るだけで免疫力は低下していきます。

実は免疫力のピークとなるのは20代。
それ以降は、少しずつ免疫力が低下していきます。

2-2.過度の運動

運動は身体にいいと思いがちですが、実は運動のし過ぎは免疫力を低下させます。

これは体内にある免疫グロブリンAという物質と関係しています。
免疫グロブリンAは感染症のウイルスや細菌が入ってきた場合、ウイルスを攻撃する役割がありますが、激しい運動やトレーニングを重ねると、免疫グロブリンAが減少します。

その結果、細菌やウイルスに感染しやすくなってしまいます。
また、ハードなトレーニングなどを行っている場合、運動自体がストレスになることもあります。

2-3.ストレス

免疫グロブリンAが低下する原因として、大きいのがストレス。

肉体的なストレスだけでなく、精神的なストレスは免疫グロブリンAの分泌を阻害、その結果、風邪などを引きやすくなります。

たとえば受験生が試験前に風邪を引かないように注意しろと言われるのはこのため。
試験などのプレッシャーは免疫機能に大きな影響を与えます。

さらに、長期間にわたるストレスは体温を低下させることがあり、そうなると血液の流れが悪くなり、身体の隅々に免疫細胞が運ばれにくくなり、結果として免疫力が低下することもあります。
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2-4.睡眠不足

現代人は免疫力が低下していると言われています。

その大きな原因が睡眠不足です。
現代の日本人は睡眠時間が減少する傾向にありますが、睡眠が不足するとメラトニンというホルモンが減少、反対に活性酸素が増加します。

この活性酸素は身体の中の細胞を傷つけ、がん細胞などの増加を促進させてしまいます。

さらに睡眠不足によって、気分がネガティブになると免疫細胞の働きも低下。
結果として、体調を崩しやすくなってしまいます。

2-5.不規則な生活

人間の身体の中には「体内時計」と呼ばれるシステムがあり、この体内時計が自律神経の働きやホルモンの分泌量を調整、健康な生活を送るための手助けをしてくれます。

しかし、不規則な生活を続けて寝る時間や起きる時間、食事の時間がばらばらになってしまうと体内時計が混乱してしまい、正しい時間に正しい行動を取ることができなくなってしまいます。

この体内時計は免疫機能にも影響を与え、結果として生活の時間が乱れると、免疫機能も乱れてしまいます。
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2-6.食事

免疫機能を正常に保つ上で、最も重要なのが食事です。

規則的な食生活をして、しっかりと栄養を補給し免疫機能が働きやすい状態を作り出すことで、疲れや風邪知らずの健康な毎日を送ることができます。

3.免疫力を上げるための食事とは?

それではどのような食事を行えば、免疫力を上げることができるのでしょうか。
免疫力を上げるための食事には、内容や摂り方など、いくつかのポイントがあります。

免疫力と食事の関係を考えるうえで、忘れてはいけないのが腸内環境です。

腸は人間が摂取した食べ物を吸収するための器官です。
同時に腸は食べ物の中から不要なものの排泄を行います。

そのとき、有害なものが体内に入り込むことを予防するため、腸の中には強力な免疫機能が備えられています。

免疫細胞のうち、約七割は腸の中に存在するため、全身の免疫力アップを考える時、腸は非常に重要な役割を果たします。

それでは、どうすれば強い免疫力を持った腸内環境を作ることができるのでしょうか。

まず腸内環境を整えるために必要なのは、善玉菌の数を増やすこと。
腸内には、大きく分けて、善玉菌、悪玉菌、日和見菌の三種類の菌が存在しています。

この中でもっとも多いのが日和見菌で、これは善玉菌が優位のときには善玉菌と同じ役割を、悪玉菌が優位になったときには悪玉菌を同じ働きをする菌のことです。

そのため、常に善玉菌の数を増やしておくことが腸内環境を整えるためには必要になります。

善玉菌の数を増やすために必要なのは、善玉菌が好む食品を摂取することです。

3-1.おすすめ食品「発酵食品」

特におすすめはヨーグルトです。
ヨーグルトは、牛乳に様々な菌が加わることで生まれる発酵食品ですが、その中に含まれている乳酸菌やビフィズスは、善玉菌として腸の働きを助けてくれます。

また、これら善玉菌は腸の中で乳酸や酢酸などの物質を作り出します。

実は悪玉菌はこれらの酸が非常に苦手です。
そのため、腸内での悪玉菌の繁殖を防ぐことができます。

また、納豆や味噌は植物性の乳酸菌を含んでいる発酵食品なので、さらに腸内環境の改善に効果が期待できます。

なお、チーズやキムチ、醤油といった発酵食品にはそれぞれ異なる種類の善玉菌が含まれていて、それら善玉菌との相性は人によって異なるため、様々な食品から善玉菌を摂取することを心がけましょう。

3-2.おすすめ食品「オリゴ糖」

ヨーグルトを食べるとき、一緒に摂取したいのがオリゴ糖です。

オリゴ糖はビフィズス菌などのエサになるため、オリゴ糖を摂取するとビフィズス菌が活性化、さらに効果的に腸内環境を整えてくれます。

オリゴ糖を摂取するときにおすすめなのが「大豆オリゴ糖」です。

大豆オリゴ糖は、大豆食品の中に豊富に含まれているオリゴ糖のことです。
味噌汁や納豆といった形で毎日定期的に摂取できるため、腸内環境を整えるためには最適の食品です。

3-3.おすすめ食品「バナナ」

バナナもオリゴ糖を豊富に含んでいるだけでなく、気軽に摂取できる食品なので、腸内環境を整えるためにはぜひ積極的に食べておくといいでしょう。

3-4.おすすめ食品「こんにゃく、海藻類」

また、腸内環境のためには食物繊維も重要になります。

食物繊維は、少し前までは「食べ物のカス」と考えられていましたが、現代では腸内の悪玉菌を排出する働きがあることも知られていて「第六の栄養素」と呼ばれるほど重要なものとして注目を集めています。

食物繊維には「水溶性食物繊維」「不溶性食物繊維」の二種類があります。

水溶性食物繊維は、水を含みゲル状になる食物繊維のこと。
腸の中でゲル状になる水溶性食物繊維は不要な脂肪や悪玉菌を吸着、体外への排出を促進してくれます。

こんにゃく、海藻、果物などに豊富に含まれているため、こんにゃくの煮物や海草の味噌汁、デザートに果物をプラスするといった工夫で、食生活の中に簡単に取り入れることができます。

「不溶性食物繊維」は雑穀や豆、キノコなどに含まれている食物繊維のことです。
こちらも悪玉菌の排出に役だってくれます。

水溶性食物繊維と不溶性食物繊維のベストなバランスは1:2と言われていて、どちらか一方だけの場合、お腹の調子が悪くなることもあるので、ひとつの食品の取りすぎには注意が必要です。

4.身体を温める

正しく免疫力を保つためには、体温を上げることも必要です。

一般的に、体温が下がれば下がるほど血行も悪くなるため、必要な部分に免疫細胞を届けることができなくなってしまいます。

血流を流れやすくするためにも体温を上げることは非常に重要です。
体温アップのためには、ショウガやニンニク、ニラ、ネギなどが有効です。

また、唐辛子やスパイスなども体温アップには効果が期待できます。
スープや鍋物などの形で食事に取り入れやすいため、さらに体温を上げることができます。

さらに身体を温める上で、もうひとつ注意したいのが身体を冷やす食べ物や飲み物はできるだけ控えましょう。

氷の入った冷たい飲み物はもちろん、小麦やそばといった食品や、緑茶、コーヒーなどの飲み物、キュウリ、キャベツ、レタスといった野菜も身体を冷やすものです。

これらを徹底的に排除する必要はありませんが、食べ過ぎや飲みすぎには注意したいところです。
(人気記事→ビジネスマンの体は冷えている!?すぐにできる冷え改善法

5.たんぱく質は免疫にも重要

たんぱく質は身体の中に入ると、筋肉や皮膚、髪の毛、臓器といったあらゆる細胞の原料になります。
これは免疫細胞も同じです。

実は免疫細胞も、たんぱく質によって作られています。
たんぱく質が不足した場合、免疫細胞が作られなくなり、身体を守る力も低下してしまいます。

そのため、筋トレを行っている人でなくても、免疫力を上げたいというときには積極的にたんぱく質を摂取することが必要です。

もし免疫力を高めたい場合、大豆製品や乳製品などからたんぱく質を摂取することがおすすめです。

すでに述べたように、大豆には腸内環境を整える大豆オリゴ糖も含まれているだけでなく、食物繊維も豊富です。
乳製品のヨーグルトやチーズも腸内環境を整えるためには有効です。

そのため、大豆や乳製品からたんぱく質を摂取すると、腸内環境にダブルの効果が期待できます。
逆に肉の食べ過ぎは腸内環境にとっては悪影響です。

特に赤身の肉は、大腸菌やウェルシュ菌といった悪玉菌を増やしてしまいます。

6.抗酸化物質で免疫力をアップ

免疫力をアップさせるために、大敵となるのが活性酸素です。

人間の身体は酸素を取り込むことで活動を行いますが、活性酸素はその過程で自然に発生する物質です。

この活性酸素が増えすぎると、細胞にダメージを与えて免疫機能を低下させることがあります。

人間の身体には、活性酸素の影響を最小限に抑えるための抗酸化作用という働きがありますが、この抗酸化作用は加齢によって衰えがちです。

そのため、抗酸化作用の高い食品を摂取し、身体の中の抗酸化作用を高めることで、免疫力もアップさせることが必要になります。

抗酸化作用の強い食品には、緑黄色野菜やニンニク、ショウガ、バナナなどがあります。
抗酸化作用の高い食品の中でも、特におすすめなのがアボカドです。

アボカドはビタミンAやビタミンC、ビタミンEなど、抗酸化作用を高める栄養素が非常に豊富です。

また、トマトに含まれているリコピンも、ビタミンEの約100倍と言われる抗酸化作用があるため、積極的に摂取したい食品です。

このほか、カカオに含まれる「カカオポリフェノール」や、赤ワインに含まれる「カテキン」「タンニン」「アントシアニン」なども高い抗酸化作用が期待できると言われています。

逆にハムやソーセージなどの加工食品や、ファストフード、コンビニ弁当といった食品には食品添加物などが多く含まれているため、活性酸素が増加してしまいます。

そのほかにも、動物性脂肪の取りすぎなども身体の酸化を促進、免疫力の低下につながります。

免疫力

まとめ

食生活以外にも、しっかり水分を取る、うがい手洗いを徹底するなどが免疫力を上げるためには重要です。

少し注意を払うだけで免疫はしっかりと高まってくれるものなので、最近疲れやすいという人は、一度生活の見直しを行ってみてはいかがでしょうか。

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T.Ttally

T.Ttally

食べたい欲望や体の衰えと戦うアラフォーライター。日夜新しいトレーニングやダイエットレシピなどを自ら実践、紹介しています。
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