いまの時代、まわりの環境全てがストレスとなりえます。
例えば気温、騒音、人間関係、仕事などあげればキリがありません。
働き盛りの30代、40代は知らぬ間にストレスを抱えてこんでいることもあるでしょう。
そのためストレスとうまく付き合っていく必要があります。
自分がどの程度ストレスを感じているのか、簡単にチェックできるストレス診断で自分のストレス状態を確認しましょう。
1.働き盛りを襲うストレス
医学、心理学では心や身体にかかる外部からの圧力をストレッサーと呼び、それに対応した心や身体の反応をストレス反応といいます。
ストレスを感じている人の割合は、厚生労働省が5年に1度発表している「労働者健康状況調査」によると、1982年が50.6%だったのに対し、2012年には60.9%でした。
30年で10.3%も上昇し、6割もの人が何らかのストレスを感じているとの結果になりました。
2012年の60.9%の年代別内訳では20代が58.2%、30代が65.2%、40代が64.6%、50代が59.1%、60代が46.9%でした。
このデータから分かるように30代、40代が一番多く、男女ともにストレスを感じている人が多い状態です。
男性が感じるストレスは人間関係や仕事によるものがほとんどで、上司と部下にはさまれた難しい立場によるストレスだったり、仕事の質や量だったり、会社の将来性や昇給、昇進などが原因のストレスが多いです。
(おすすめ記事→働きざかりの今。ストレスなんかに負けません!)
また、この年代は結婚や出産により家族が増えたり、住宅の購入などで金銭が減ったりすることもストレスの原因となります。
このように働き盛りはストレスフルの状態なので、健康な人でもストレスケアをしていく必要があります。
2.ストレス反応
ストレスに直面すると身体は3つのストレス反応を起こします。
2-1.心理ストレス反応
心理ストレス反応は心のストレス対応で、悲しい気分になったり、憂鬱感が増したりします。
不安感が常にあり、緊張したり、イライラしたりを繰り返します。
好きだったことに対しても関心がなくなり、やる気がでない、無気力になります。
2-2.身体ストレス反応
身体のストレス反応は、頭痛、肩こりがしたり、動悸が激しくなりめまいがしたりします。
胃が痛くなったり、吐き気や便秘、下痢を引き起こしたりもします。
だんだん食欲がなくなり、やせ細ってきます。
血圧も上がり、冷や汗をかきやすくなります。
眠れなくなり、朝も早く目を覚まします。
2-3.行動ストレス反応
行動ストレス反応として、身だしなみに気を使わなくなり、人との関わりを避けるようになります。
落ち着きがなくなり仕事でのミスなど、ちょっとした不注意によるミスが増えてきます。
飲酒量や喫煙量が増え、やめられなくなってきます。
このようなストレス反応が2週間程度続く場合は、ストレスが大きくかかっている状態です。
生活を振り返り改善しましょう。
それが難しそうなら、心療内科や精神科などを受診しましょう。
3.原因となるストレッサーとは!?
3-1.家庭でのストレス
家庭でのストレッサーは、夫婦、親子の生活や育児、進学における意見の不一致や、家族の健康問題や事故などに遭ったり、災害などの被災体験をしたりすることなどが挙げられます。
また、引越しによる環境の変化や、収入の減少、借金など金銭問題もストレッサーになります。
3-2.仕事でのストレス
上司、同僚、部下などの人間関係のトラブルや、仕事の量や質などもストレッサーになります。
仕事のミスを咎められたり、転勤や配置転換などにあったり、職場環境の変化もストレスとなりやすいでしょう。
3.ストレス診断
労働安全衛生法が改正されて、平成27年12月からストレス診断が義務付けられました。
すでに職場で体験された方もいらっしゃるかもしれませんね。
これは従業員50人以上いる会社で常時勤めている人が対象となりますが、年に1回、オンラインや紙媒体でアンケート形式のストレスチェックを行います。
異常があれば専門家のよるアドバイスが受けられるため、うつ病などを未然に防ぐことができるとの目的で始まりました。
内容は職場によって違いはありますが、仕事の質や量、人間関係についての質問から、今現在の精神状態を問うもの、あなたを支えてくれる存在についてなど、国が推奨する57項目の質問票をもとに作成されます。
職場でそういった機会がない方は、ネットにストレスセルフチェックがたくさんありますので、検索してみてください。
厚生労働省の「5分でできる職場のストレスセルフチェック」というサイトでもよいでしょう。
自分の今のストレス状態を知ることが、とても大切です。
気がつかないうちに、ストレスを溜め込んでしまっていることもあるので、なんだか疲れているなぁと思った時は、まずは気軽にストレスチェックをしてみましょう。
4.ストレス関連疾患
ストレス反応が続き、慢性化すると身体にも影響が出始めます。
ストレスが原因とされる代表的な病気を挙げていきます。
・気管支喘息、※過換起症候群
※過換気症候群とは、過呼吸になり手足がしびれたり、めまいやけいれんを起こしたりする病気。
・高血圧、狭心症、心筋梗塞
・胃・十二指腸潰瘍、過敏性腸症候群、潰瘍性大腸炎、心因性嘔吐
・肥満症、糖尿病
・筋収縮性頭痛、※痙性斜頚、※書痙
※痙性斜頚とは、意識しなくても首が左右上下に傾く病気。
※書痙とは、緊張して手が震え、字を書く事が困難な病気。
・慢性蕁麻疹、アトピー性皮膚炎、円形脱毛症
・慢性関節リウマチ、腰痛症
・夜尿症、心因性インポテンス
・眼精疲労、本態性眼瞼けいれん
・※メニエール病
※メニエール病とは、めまいに難聴、耳鳴りを伴う病気。
・顎関節症
(厚生労働省こころの耳より出展)
5.ストレス対策4つの方法
ストレスは4つの方法で軽くすることができます。
5-1.原因となるストレッサーを直接なくす
騒音などに悩まされている場合は引っ越すことや、仕事についてのストレスは転職するなど。
5-2.自分や、まわりの人と協力して原因をなくす
自分一人でできないことは、まわりの人の力を借りれば解決できることもあります。
5-3.不安をまわりの人に聞いてもらって、発散する
自分の悩みを話すことで、不安を緩和することができます。
5-4.規則正しい生活をして、趣味をもつ
趣味やスポーツ、入浴やマッサージなどもストレス対策としてよいです。
(人気記事→ウォーキングで仕事の効率UP!?ウォーキングダイエットの魅力とは?)
精神面では、感動する映画や本を読んだりして思いっきり泣いてみたり、カラオケなどで大声を出すのもおすすめです。
規則正しい生活を送り、食事と睡眠もしっかりととりましょう。
ストレス対策のポイントは一人で悩まないことです。
先述のとおり過度のストレス状態では、人との関わりを倦厭する傾向にありますが、それではよりストレスを溜め込んでしまいます。
まわりに相談する人がいない場合は、悩みに応じて市や町の相談窓口があります。
健康相談なら医療相談窓口、金銭関係や法律関係は、専門家によるアドバイスを無料でしてもらえるところが多いです。
厚生労働省のホームページなどにも相談窓口があるので、まず相談してみましょう。
まとめ
30代、40代は、社会的責任が重い年代で、仕事、家庭そして自分自身の健康問題など多面からストレスを受けています。
最近の研究で、ストレスは神経細胞、脳細胞に傷をつけることが発見されました。
常に存在するストレスがいつ身体を蝕んでいくかわかりません。
1分程度で終わるストレス診断もあります。
定期的にストレス診断を受けるようにして、自分のストレス状態と向き合っていきましょう。
Yuruu
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