ダイエットや筋力トレーニングでボディメイクを行うときに、やはり重要になるのが栄養補給、つまり食事です。
そこでおすすめしたいのが「鶏ムネ肉」。
低脂肪で高たんぱくとダイエットやボディメイクの強い味方になってくれるだけでなく、値段も安い!
さらに最近では、疲労回復や免疫力アップにも効果的だと言われている鶏ムネ肉。
今回は鶏ムネ肉の効果と効能、毎日でも食べられるレシピをご紹介します。
1.なぜたんぱく質といえば鶏ムネ肉?
鶏ムネ肉といえば、たんぱく質が豊富な食品として知られています。
実際にどの程度のたんぱく質が含まれているかというと、皮を取った場合では、100グラム当たり約22.3グラム。
もちろん、同じグラム数でも鶏ムネ肉よりも多くたんぱく質を含んでいる食品は他にもあります。
参考までに、たんぱく質を多く含む代表的な食品を上げてみましょう。
水分が40%を超える食品のうちで、もっともたんぱく質を多く含んでいるのはしらす干し(半乾燥のもの)。
しらす干しは100グラム当たり約40グラムのたんぱく質を含んでいます。
また、イクラやすじこなどもたんぱく質が豊富。
こちらは約32グラムのたんぱく質が含まれていす。
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また、肉類の中では意外なことに牛スジが豊富にたんぱく質を含んでいて、100グラム当たり約28グラム。
魚類では鮎やまぐろの赤身、かつおなども鶏ムネ肉を超えるたんぱく質含有量を誇ります。
しかしここで考えてみたいのは食べやすさです。
少量ずつなら気になりませんが、ダイエットや筋力トレーニングを行っているときのたんぱく質補給だと考えるなら、食べやすいものに越したことはありません。
いくらたんぱく質を豊富に含むからといって、しらす干しやイクラ、すじこなどを100グラムも食べるのはかなり大変なものです。
もし、しらす干しやイクラが大好物で、それぐらいなら食べられるとしても今度は塩分が気になります。
体内の塩分が高いと水をため込みやすくなるため、いわゆる水太りの状態になることから、塩分が高いものはダイエット食品としては不向きです。
2.永遠のライバル?ささみ、卵白VS鶏ムネ肉
塩分や食べやすさなどから考えると、やはりたんぱく質は肉や魚、卵から取りたいものです。
しかし魚は旬などがはっきりしていることや、どうしても価格が高くなりがちです。
牛肉や豚肉にも同じようにコスト的な問題があり、そういった点から考えると鶏肉か卵という選択になります。
特にささみやゆで卵は脂肪を抑えてたんぱく質を取りたいダイエッターやアスリートの定番食材。
それではささみやゆで卵、そして鶏ムネ肉ではどれがもっともダイエット食材として優秀だと言えるのでしょう。
まずゆで卵から見ていきましょう。
卵は高たんぱくで栄養豊富な食品として有名です。
特に体づくりが重要となるレスラーやボディビルダーが、脂質を抑えてたんぱく質を取るときにゆで卵の白身だけを食べるといったエピソードがあることから、ダイエットには非常に優秀だというイメージがあります。
しかし実際に見てみると、ゆで卵100グラムに含まれるたんぱく質は、約12.9グラム。
意外なことに、ささみや鶏ムネ肉をはるかに下回ります。
さらにこの数値は全卵をゆで卵として食べたときのもの。
卵白だけとなると、その数値は約11.3グラムとさらに低下してしまいます。
もちろん卵の大きさにもよりますが、これでは鶏肉とはちょっと勝負になりません。
それではささみの場合はどうでしょう。
ささみに含まれるたんぱく質は、100グラム当たり約23グラム。
鶏ムネ肉の約22.3グラムをわずかとはいえ上回っています。
それではこの勝負はささみの勝ちということになるのでしょうか?
ところがそうではありません。
今度はコストの問題を見てみましょう。
スーパーや特売価格などにもよりますが、鶏ムネ肉の場合100グラム当たりの価格は60円前後が平均的です。
一方のささみは80円前後。
100グラムで20円の違いということは、一キロとなると200円の違いが生まれます。
食べる分量にもよりますが、これはちょっと無視できない違いです。
では、なぜこれほど価格が違うのでしょう。
この価格の違いはささみという部位の特性によるものです。
鶏ムネ肉はその名前の通り鶏の胸の部分です。
羽根を動かさなければいけないため、大きく、筋肉質な部位です。
一方のささみがあるのは、ムネ肉の脇の部分です。
これはいわば人間でいうならインナーマッスルに相当する部分で自然と量も少なく、鶏肉の中では希少な部位になります。
またムネ肉は複雑な動きをする必要があるため筋肉の繊維が複雑に走っていますが、ささみの繊維は一定の方向に走っています。
肉を割こうとしたときにムネ肉はまっすぐには裂けませんが、ささみはきれいに避けていくのがその証拠です。
そのため、見た目などを重視する料理店でのニーズなども多くなり、自然と価格が高くなってしまいます。
たんぱく質の量はわずかに上回り、食材としては扱いやすいもののやや高価格のささみと、たんぱく質の量もそれほど変わらず、低価格のムネ肉。
どちらが好きかというのは好みですが、長期間続けるダイエット食材やたんぱく質を補給するための食品としては鶏ムネ肉に軍配が上がりそうです。
3.鶏ムネ肉のたんぱく質以外の栄養は?
鶏ムネ肉といえばたんぱく質が代表的な栄養素ですが、鶏ムネ肉に含まれているのはそれだけではありません。
代表的なのはビタミンKとビタミンB6です。
ビタミンKは血液を固める作用があるビタミンで、骨の生成にも関係している身体づくりには非常に重要な栄養素です。
納豆などの他、主に野菜に多く含まれていますが、肉の中では鶏ムネ肉に豊富に含まれています。
ビタミンB6は筋肉や血液を作るときに非常に重要な働きをするビタミンです。
たんぱく質を多く取る人ほどたくさん必要になると言われていて、そのため、こちらもダイエットやトレーニングをしている人には欠かせない存在です。
また、ビタミンB6は皮膚や粘膜の維持・補修にも重要な役割を果たしています。
(おすすめ記事→驚きの栄養に納得!!チアシードがスーパーフードと呼ばれる理由)
そのほか、鶏ムネ肉に含まれる栄養素の中で注目したいのがナイアシンです。
ナイアシンも皮膚や粘膜の維持補修に関わる栄養素ですが、特に重要なのが糖質や脂質をエネルギーに変える働きをしているという点です。
つまりナイアシンが不足すると、食べ物の糖質やたまった脂肪をエネルギーに変えることができなくなります。
そのため、ナイアシン不足はダイエット中や筋力トレーニングを行う上では致命的なのです。
このように、鶏ムネ肉にはダイエットやボディメイクに欠かせない栄養素も含まれているのです。
4.今注目の疲労回復物質、イミダペプチド
最近ではダイエットやトレーニングをしている人以外でも鶏ムネ肉に注目が集まっています。
その理由が鶏ムネ肉に含まれている「イミダペプチド」です。
これは強い疲労回復効果があると言われている物質です。
イミダペプチドはアミノ酸の一種で、二つのアミノ酸が結合した物質です。
(人気記事→イミダ15で疲労軽減!続けられる自宅筋トレ法)
そのように聞くとなにか特別な物質のようにも思えますが、実はイミダペプチドは鶏ムネ肉だけでなく人間の身体にも含まれています。
このイミダペプチドがなぜ疲労に効果的かと言えば、イミダペプチドは細胞の酸化にアプローチするためです。
イミダペプチドは摂取すると血液の中で二つのアミノ酸に分かれ、疲労している部分に素早く到達します。
すると再び結合し疲労の原因となる活性酸素に働きかけて、細胞の酸化を防ぎながら乳酸を分解します。
その結果、疲労を軽減したり、疲れにくい身体にしたりする効果があると言われています。
イミダペプチドは多くの生き物が持っているものですが、その生き物が多く使用し、疲労しやすい部位に含まれているという特徴があります。
常に泳ぎ続けているマグロの場合は尾びれの付け根に多く存在します。
そして人間の場合は、もっとも使用している脳に多く存在します。
そのためイミダペプチドは肉体だけでなく、精神的なストレスからの回復の効果も期待できます。
そして鶏の場合では、羽ばたくことで使用する胸肉に多く含まれています。
イミダペプチドは毎日摂取することでさらに効果が期待できると言われているため、鶏ムネ肉はダイエットやトレーニング中の人だけでなく、普段から疲れやすい人などにとってもおすすめできる食材といえるでしょう。
5.免疫力アップの効果
人間の身体には、ウイルスや細菌が侵入したときに対処する機能が備わっています。
それが免疫細胞。
この免疫細胞があることで、人間の身体はウイルスや細菌が侵入しても、大きなトラブルに発展することを防いでくれます。
特にダイエットをしている間は、栄養が不足しがちで、ストレスもたまりやすいことから、免疫能力が低下しがちです。
そうすると、ちょっとした環境の変化や冷えなどで、すぐに風邪を引いてしまい、トレーニングやダイエットの中断を余儀なくされるということになりかねません。
ダイエットやトレーニングを長続きさせるためにも、免疫力を高いレベルで保つことは重要ですが、鶏ムネ肉はそのためにも効果的です。
免疫力の高低には、免疫細胞の量と質が関係しますが、この免疫細胞を作る上でも必要になってくるのがたんぱく質です。
また、鶏ムネにはカルノシンやアンセリンというアミノ酸が含まれていて、これは高い抗酸化作用で知られています。
免疫細胞は加齢によっても能力が衰えがちですが、鶏ムネ肉は抗酸化作用によって若々しい身体を保つことで、免疫細胞の若狭も保ってくれます。
6.これが最強!鶏ムネレシピ
鶏ムネ肉はダイエットやトレーニングの強い味方になってくれる食材だということはすでに説明した通りです。
そんな鶏ムネ肉ですが、どのようにすれば美味しく、効果的に、飽きずに口にできるのでしょうか。
6-1.基本の鶏ハム
鶏ムネ肉のレシピと言えば、まず思いつくのが鶏ハム。
インターネットから火が点いて、大ブームになったレシピです。
現在、様々にアレンジされたレシピがあちこちにアップされていますが、まず基本的なレシピをおさらいしてみましょう。
1.鶏ムネ肉から皮を外して均等な厚さになるように包丁で開く。
2.肉一枚につき、砂糖大さじ1、塩小さじ2程度をしっかりすりこむ。
3.ラップで密封し、1~2日間ほど冷蔵庫寝かせる。
4.その後、1時間程度水に漬けて塩を抜く。
5.その後、再びラップで好みの形に成形、沸騰したお湯に入れる。
6.お湯が再沸騰したら火を止めてふたをする。
7.お湯が冷めるまで6~7時間放置、冷めたら完成。
このレシピではパサつきがちな鶏ムネ肉も、しっとりとハムのような食感になります。
非常に食べやすく、人気のレシピです。
6-2.超簡単ゆで鶏
確かに美味しい鶏ハムですが、作るのに時間がかかるところがちょっとハードルが高いともいえます。
そこで、大胆に途中の経過をカットしたレシピがこちらです。
1.鶏ムネ肉の皮を外し、軽く塩コショウをする(包丁で切る手間を省く)。
2.お湯を沸かし、そこに1の鶏ムネ肉を投入する(冷蔵庫で寝かさず、塩抜きも省く)
3.お湯が冷めるのを待ち、完成。
鶏ハムの基本レシピに比べると、ハムのような食感は少なく、形も不揃いになってしまいます。
しかし、コンビニのチキンサラダのような食感で、毎日食べても食べ飽きることがありません。
何よりも冷蔵庫で寝かしたり、多くの塩や砂糖を使わないため塩抜きも不要なので、誰でも気軽に作ることができます。
6-3.疲労回復の鶏スープ
鶏ムネ肉でたんぱく質だけでなく、疲労回復効果のあるイミダペプチドも効果的に摂取したいときにはスープがおすすめです。
(おすすめ記事→ダイエット効果実感!脂肪燃焼スープの作り方教えます!)
というのもイミダペプチドは水溶性で、水で鶏ムネ肉を調理するとほとんどが水に溶けだしてしまいます。
そのため、水中に溶けだしたイミダペプチドを効果的に摂取するためにもスープがおすすめです。
1.水に顆粒のだし(和風、洋風どちらでも)を溶かす。
2.ジャガイモ、ニンジンなど、好みの野菜を入れてスープを加熱する。
3.沸騰したら好みの大きさに切った鶏ムネ肉を投入する。
4.弱火にして、アクを取りながら10分程度煮込み、野菜類が柔らかくなったら完成。
まとめ
ダイエット&トレーニングフードとしてあらゆる面で他の食材をはるかに引き離す鶏ムネ肉。
最近では、イミダペプチドには尿酸の排出する作用もあり、痛風や尿路結石防止の食材としても注目が集まっています。
身体に気をつけている30代から40代の男性にとって、鶏ムネ肉を活用しない手はなさそうですね!
T.Ttally
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