ダイエット失敗は腸内環境が原因!?7つの改善方法とは?

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一生懸命ダイエットをしてるのに、なかなか体重が落ちないという経験はありませんか?

食事制限や筋トレに励んでもうまくいかない、体脂肪率が減らないと言った場合には、腸内環境に原因があるのかもしれません。

1.腸内環境とは?

腸内環境とは、簡単に言えば「大腸の中の細菌のバランス」です。

大腸の中には様々な種類の細菌が生息しています。
その数は100~500兆個ともいわれ、種類も100種類以上に及んでいます。

これらの細菌は大きく分けると、善玉菌、悪玉菌、日和見菌に分類されます。
善玉菌とは、乳酸菌やビフィズス菌に代表される、人間の健康にメリットをもたらす細菌を指します。

善玉菌は腸の中のpHを安定させて病原菌などの繁殖を防ぎ、腸の動きを活発にしてくれます。
腸の働きが良くなると、不要なものや有害なものを排出しやすくなります。

さらに善玉菌は腸内でホルモンやビタミンなどが作られる効率を高め、免疫機能を強化、コレステロールなどを軽減してくれる役割を担っています。

反対に悪玉菌は人間の身体に害を与えるものです。

大腸菌やウェルシュ菌などが有名ですが、これらの悪玉菌は食べ物を腸の中で腐らせるほか、効率的な栄養吸収を阻害したり、がん化する物質を増やしたりします。

善玉菌、悪玉菌のどちらにも分類できないのが日和見菌です。

これらは腸内の環境が善玉菌優位に傾いているときには何もしませんが、悪玉菌が増えた場合には悪玉菌の味方をして働くことから「日和見」という名前で呼ばれています。

実はこの日和見菌が腸内に生息する最近の7割を占めています。
これら善玉菌、悪玉菌、日和見菌のバランスが2:1:7に保たれてるのが理想的な腸内環境だと言われています。
(おすすめ記事→腸を整えて自律神経のバランスを良くして太りにくい体質を作る

2.腸内環境とダイエットの関係

それでは、腸内環境とダイエットにはどのような関係があるのでしょうか。

それを説明する前に、腸内環境が乱れるとどうなるのかということから見ていきましょう。

腸内環境が悪くなるというのは、つまり悪玉菌が増えて善玉菌が減るという状態です。

この状態になってしまうと、まず腸の活動が低下し、消化吸収が効率よく行われなくなります。

つまり、食べたものが体内にとどまり続けるということで、いわゆる「便秘」の状態です。

便秘になると本来排出されるべきものが体内に残り続けるため、どうしても体重が増加していきます。
また、便秘のリスクは体重が落ちないということだけではありません。

体内に残り続ける食べ物は、やがて腐敗し、さらに腸内環境を悪化させます。
そうなると、さらに腸の活動は低下し、摂取した栄養素を上手く吸収できなくなってしまいます。

その時、身体の中は「栄養が足りない」と判断、できるだけエネルギーを摂取・温存しようとします。

これはつまり代謝が低下している状態です。

基礎代謝が低くなると、運動しても上手くエネルギーを使うことができなります。
太りやすくなるだけでなく、身体の中にある筋肉を分解して、エネルギーに変換してしまうこともあります。

さらに、腸内環境が悪化するとできるだけ栄養を吸収しようとする「ファーミキューテス」という細菌が活発化します。

これらの細菌は脂肪を取り込み、体内に蓄えようと働くため、体重が落ちないだけでなく、ますます体重や体脂肪率が増加してしまうのです。

逆に、腸内環境が整った場合には、これらの悪循環がすべて解消されます。

腸の活動が活発になるため、取り込んだものはスムーズに排出できるようになります。
その際、近くにある水分や脂肪も同時に排出されるため、体重は減少しやすくなります。

消化や吸収の効率もアップするため、身体は「栄養は十分」という判断を下します。
そのときに働くのが「バクテオイデス」と呼ばれる細菌です。

これらの細菌は「やせ菌」などと言われるもので、脂肪細胞に対してこれ以上脂肪の吸収や蓄積をやめるように働きかけを行います。

さらに、筋肉に対しても脂肪をエネルギーとしてどんどん燃焼させるように指令を送るため、溜まった脂肪も減りやすくなります。

そうすると身体の代謝はアップ、ダイエットも効率的に進めることができるのです。

3.腸内環境を改善する4つの食事

ダイエットにも非常に重要な腸内環境。
それでは腸内環境を改善するためにはどのような方法があるのでしょうか。

腸内環境が乱れる大きな原因は、食生活です。
多くの場合、食生活が偏ったり、不足したりすることで腸内環境に大きな影響を与えます。

3-1.食物繊維

腸内の環境を整えるため、まず必要なのは食物繊維です。

食物繊維は胃の中にある消化酵素で溶かすことができないもので、食べたものがそのまま体外に排出されます。

この食物繊維をたくさん摂取するということは、身体の外に出さなければいけないものの量が増えるということです。
腸の容量には限りがあるため、食物繊維を豊富に摂取することは便秘の解消に役立ちます。

食物繊維にはふたつの種類があり、一つが水溶性の食物繊維です。
これは水に溶ける種類の食物繊維ですが、実際は水に溶けるというよりも水分を含みやすいという性質を持っています。

この水溶性の食物繊維は水を含むとゲル状に変化しますが、このゲル状になった食物繊維がダイエットに大きな役割を果たします。

ゲル状に変化した食物繊維は、周囲にある炭水化物や脂質を取り込み、身体が急激に吸収することを防止します。

すると、身体の中の血糖値の上昇が緩やかになり、同時に糖質を脂肪に変換する速度を遅くすることで、できるだけ脂肪を溜めない身体づくりに役に立ってくれます。

これら水溶性の食物繊維にはペクチンやグルコマンナン、フコイダンなどの種類があり、海藻やこんにゃく、果物などに多く含まれています。

特に海藻に含まれるぬるぬる成分のフコイダンやアルギン酸は、日本人の腸内環境に適した食物繊維と言われているため、積極的に摂取したい栄養成分です。

一方、食物繊維の中には水に溶けない不溶性食物繊維というものがあります。

これらの特徴は腸の中で大きく膨らんで便秘を解消しくれるという点です。
その際、身体の中に溜まった有毒物質を排出するという働きもあります。

不溶性食物繊維を多く含んでいるのは雑穀や豆、リンゴなどの果物類。
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いわゆる「繊維」というイメージのものが多いのが特徴ですが、これらは食べるときにはしっかりと噛まなければならないものが多いため、食事に時間をかけることでいわゆるドカ食いによる食べ過ぎを防ぐ効果もあります。

これら水溶性と不水溶性の食物繊維のバランスは1:2が理想と言われています。

しかし、いわゆる繊維のイメージの不水溶性食物繊維は十分でも、水溶性の食物繊維が不足している人は意外と多いため、積極的に海藻などを摂取することがおすすめです。

3-2.ヨーグルト

腸内の善玉菌の代表的な存在が乳酸菌やビフィズス菌です。

乳酸菌とビフィズス菌はともに善玉菌ですが、実はビフィズス菌の場合、乳酸菌が1~1000億個生息しているのに対して、その数百倍の1~10兆個生息しているといわれています。

これは人間の大腸内の環境が乳酸菌よりもビフィズス菌に適した環境だということによるものです。

このビフィズス菌の特徴は、腸内に入ると悪玉菌を抑える働きをすることです。

ビフィズス菌は腸の中に入ると乳酸や酢酸といった酸を作り出しますが、これらの酸は強い殺菌力があり、それが悪玉菌の増殖を防止するといわれています。

腸内環境を整えるために有効だということでヨーグルトを摂取している人も多いかと思いますが、実はヨーグルトの中には乳酸菌のみのものや、ビフィズス菌も入っているものなど、様々な種類があるため、購入するときは注意してみるのもいいでしょう。

またヨーグルトを選ぶ場合、オリゴ糖が入っているものを選ぶのも効果的です。

オリゴ糖はビフィズス菌などのエサになるもので、オリゴ糖を積極的に摂取すると、腸内でビフィズス菌を活性化することにもつながります。

ただし、ビフィズス菌は一度摂取すれば体内に住み着くわけではなく、すぐに排出されてしまうので、毎日摂取を続けることが必要になります。

また、一口にビフィズス菌といっても様々な種類があるため、自分の身体にあったものを選ぶことも重要です。

3-3.発酵食品

納豆や味噌、醤油といった発酵食品も腸内環境を整えるためには有効です。

というのも、納豆などの発酵食品に含まれているのは植物性の乳酸菌。
直接乳酸菌を補給することで、腸内環境のバランスを善玉菌優位に導いてくれます。

さらに、納豆などにはオリゴ糖も含まれているため、さらに腸内環境を整えることに役立ちます。
(人気記事→納豆の8つの健康効果!納豆にしかない驚きのパワーとは?

毎日、ヨーグルトを摂取するのは飽きると言った場合には、納豆を始めとする発酵食品の形で食べると、継続的な摂取に効果が期待できます。

さらに納豆や味噌、チーズ、キムチなど、発酵食品の種類によっても乳酸菌は異なるため、多くの種類の善玉菌を摂取したいと言う場合にもぴったりです。

3-4.水分と脂質

ちょっと意外に思えるかもしれませんが、腸内環境を整えるためには水分と脂質も重要になります。

すでに説明した通り、腸内環境を整えるためには食物繊維が重要になりますが、特に水溶性の食物繊維の場合、水分が不足すると十分なゲル状の形を取ることができず、糖質や脂質を絡めとることや、体外に排出する機能が上手く働かないことがあります。

さらに脂質も腸内環境を整えるために重要です。
脂質に含まれる脂肪酸は大腸を刺激、腸の活動を活発にする手助けをしてくれます。

ただし、動物性の脂質を摂取しすぎると、腸内環境が変化、脂肪を溜めやすくなるという研究もあるため、魚由来のものや植物性のものなど、質のいい脂質を選んで適度に摂取を行うことが必要です。

4.整えた腸内環境を維持する3つの方法

身体にいい食品を摂取して腸内環境を整えた後も注意しなければいけないことがあります。

それはいかに腸内環境を維持するかということです。
実は腸内環境は変化しやすいという特徴があります。

これは悪化した腸内環境でもすぐに改善できると同時に、一度腸内環境を整えても、ちょっとしたきっかけでまた悪化しやすいということでもあります。

そのため、一度腸内環境を整えた後は、それをどのように維持するかということが重要になります。

4-1.ストレスを減らす

腸内環境にはストレスが大きく関係しています。

悩み事や心配事、緊張などがあるとお腹にくるというのが代表的な例です。
このとき、大腸は活発に動きすぎたり、反対に動かなくなっています。

するとこれまで一定に保たれていた腸内環境は変化、下痢の場合は善玉菌が出ていき、便秘の場合は悪玉菌が増加するという結果になってしまいます。

さらに、ストレスを感じると善玉菌は数が減少、さらに腸内環境が悪化します。

そのため、ストレスを感じたらすぐにそれを解消するか、できるだけストレスを感じないような生活を送ることも重要になります。

4-2.砂糖を控える

砂糖は腸内環境に大きな影響を与えます。

砂糖は腸内の悪玉菌であるカンジタ菌のエサになるため、砂糖を多く摂取すると、カンジタ菌が増殖、善玉菌を減少させてしまいます。

このカンジタ菌は増加すると毒素を放出、全身の倦怠感などの原因にもなります。

腸内環境を維持するにはできるだけ砂糖を控えること、もし砂糖を取りすぎていると感じた場合には、食物繊維や水分などを摂取して、腸内のバランスを整えなおすことが必要です。

4-3.インスタント食品やファストフードを減らす

インスタント食品に含まれている防腐剤や保存料には菌の増殖を抑える効果があります。

これは体内に入っても変わらないため、腸内の善玉菌も増殖を抑えられ、腸内環境に影響を与えてしまいます。

また、ファストフードのフライドポテトなどに含まれるトランス脂肪酸は多くの善玉菌を減らしてしまうだけでなく、腸内での分解に非常に時間がかかることから、腸自体に大きな負担を与えてしまいます。

できるだけインスタント食品やファストフードは避けたほうが良いと言えるでしょう。

腸内環境

まとめ

意外に密接なつながりのある腸内環境とダイエット。

しかし腸内環境は、日ごろの生活に少し工夫を加えることで簡単に改善することができます。

腸内環境を改善すれば、ダイエットに劇的な効果が生まれるかもしれませんね。

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T.Ttally

T.Ttally

食べたい欲望や体の衰えと戦うアラフォーライター。日夜新しいトレーニングやダイエットレシピなどを自ら実践、紹介しています。
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