年齢を重ねるにしたがって、様々な衰えを感じることがあります。
特に男性の場合、衰えが気になるのが性機能。
いつまでも元気でいたいと思いつつも、なかなか思うようにならないことも少なくありません。
今回は、男性要チェックの性機能アップの方法をご紹介します。
1.気が付いたときにはEDに?こんな症状には要注意
まだまだ自分では元気だと思っていても、気づいたときには性機能が衰えていることは珍しくありません。
たとえば、ある程度の年齢になったり、毎日の仕事が忙しかったりする場合、性行為の最中に男性器が萎えてしまうことがあります。
これはいわゆる「中折れ」と言われるものですが、実はこれも精力減退の証。
男性の場合、ED(勃起不全)という言葉を聞いたことがある人も多いかもしれませんが、この中折れも勃起不全の一種で、放置しておくと性機能がさらに低下してしまう可能性もあります。
また、性行為に必要な硬さにならない、アルコールを飲むと反応がなくなるという症状も、EDの一種です。
これらを軽視していると、そのうち本格的な治療が必要になることもあります。
2.性機能のメカニズム
それでは、そもそも男性の性機能はどのようなメカニズムになっているのでしょうか。
まず、視覚などを通じて性的な刺激を受けた場合、脳の視床下部が反応します。
視床下部はそれが性的なものか、男性器を反応させるべきかどうかを判断します。
もし男性器を反応させる刺激と出会った場合、脊髄神経を通じて、男性器を勃起させるための信号を送ります。
この信号を受け取るのが、脊髄神経のもっとも下に位置する勃起中枢です。
勃起中枢は視床下部からの信号を受け取ると、男性器周辺の血管や筋肉を弛緩させ男性器の海綿体に血液が流れ込みやすい状態を作ります。
海綿体に十分な血液が流れ込むと、今度は血液が流れださないように血管が締め付けられて勃起が発生します。
逆に言えばこのプロセスがどこかがうまく機能しない場合、男性器の勃起が起こらない、起こりにくいといった症状が現れます。
3.性機能が衰える5つの原因
精力が減退するのは年のせいだから仕方がない、そう思う男性は多いものですが、年齢以外の原因でも男性の性機能は低下することがあります。
それでは、男性の性機能が衰えるにはどのような原因があるのでしょうか。
3-1.ストレス
男性の性機能の低下には、ストレスと大きく関係しています。
人間の身体は、活動を支える「交感神経」と休養を司る「副交感神経」という二種類の自律神経によって生命活動を行っています。
交感神経と副交感神経は常に働いている神経ですが、身体や脳の置かれた状況によって交感神経優位と副交感神経優位の状態が交互に入れ替わっています。
たとえば身体を活発に動かさなければならないという場合には、身体を活動的な状況に導く交感神経が、反対に睡眠時やリラックスしているときには、副交感神経が優位となります。
そして、身体や神経がストレスを感じたときには交感神経が働きます。
この交感神経の働きによって、人間はストレスを受けても活動を続けることができますが、問題はこのストレスが慢性的なものになっている場合です。
常に強いストレスを感じ続けていると、身体は常時交感神経優位の状態になってしまい、上手く副交感神経優位の状態に切り替わることができません。
そして、男性の性機能に大きな関係があるのが副交感神経です。
副交感神経はリラックスしたときに働く神経ですが、これらは血管を拡張、血流を促進する働きがあり、男性器が勃起するためには副交感神経がしっかり働いていることが必要になります。
そのためストレスによって副交感神経の働きが悪くなると、どうしても男性の性機能も低下してしまいます。
(人気記事→リフレクソロジーは癒しのマッサージ!!ストレスが溜まった時のマッサージ法)
3-2.血流の低下
男性の性機能にとって血流は非常に重要な存在です。
ただし、生活習慣や運動不足によって、血流が低下してしまうことがあります。
たとえば、食べ過ぎやドカ食いなどによって、血糖値が急上昇すると、血液中の糖分によってどうしても血液が流れにくくなってしまいます。
これらは塩分や脂質の取りすぎでも起きるもので、流れにくくなった血液はいわゆる「ドロドロ血」の状態。
このように血液の粘度が高くなったドロドロ血の状態では、同じ太さの血管であってもどうしても血流が悪化してしまいます。
また、血液は筋肉が収縮することでポンプの役割を果たして流れるものですが、運動不足で筋力が低下すると、血液を送るポンプの力も低下してしまい血液が滞ってしまいます。
さらに年を取ったり、不健康な食生活を続けたりしていると、血管自体の柔軟性も低下します。
身体がどれだけ「血管を拡張しろ」という命令を送っても、血管がそれに対応することができなくなります。
それに加えて、もともと男性器周辺の血管はそれほど太さがないという特徴があります。
男性器が勃起するためには、海綿体に血液が流れ込む必要があります。
しかしその役割を果たす陰茎動脈は、身体のその他の場所にある血管と比べると細いため血液が詰まったり、ドロドロになった血液が流れにくくなったりします。
その結果、男性器は勃起に必要な血液を確保することができず、勃起不全の症状が現れるということになります。
3-3.男性ホルモンの減少
男性の性機能には、男性ホルモンの一種である「テストステロン」も大きな役割を果たしています。
テストステロンはひげを生やす、太い骨格を作るといった働きのあるホルモンで、筋肉の増加などにも深い関係があります。
さらにこのテストステロンの大きな仕事が生殖機能。
まず性欲を感じるためにも、テストステロンが必要になります。
また、テストステロンは体内の一酸化窒素生産にも深い関係があります。
この一酸化窒素は、分泌されると血管を拡張する作用があり、男性の性機能にとっては欠かせないものです。
このほかにも、内臓脂肪の増加を押さえる、やる気の源となるドーパミンの分泌を促進する働きなどがあるテストステロンですが、男性の場合は20代をピークに少しずつ分泌量が低下していきます。
また、テストステロンはストレスや不規則な生活でも分泌量が低下します。
その結果、男性の性機能に深刻な影響を与えることがあります。
(おすすめ記事→テストステロンは男の必須ホルモン!知るべき働きと筋トレで増やす方法)
3-4.自信の喪失
男性の性機能が低下するのは、肉体的な原因だけではありません。
多くの場合、精神的なものも大きな原因となっています。
たとえば、心配なことや体調への不安から性行為ができなくなる、上手くいかないという場合も少なくありません。
これらは心因性の勃起不全と呼ばれるもので、勃起不全の中でも大きな原因となっています。
たとえば、普段から男性機能の低下を感じている人が、肝心なときに性行為に失敗してしまうと、それが一種のトラウマになり、次回もまたうまくいかないということがあります。
さらに「また同じ失敗をしたらどうしよう」「二度と失敗できない」というように自分を追い詰めることでさらに症状が悪化してしまうということも珍しくありません。
その場合、自分に対する自信がなくなるだけでなく、パートナーに対しても罪悪感を感じ、それがストレスになり性欲が低下、性行為自体を避けるようになるなど、悪循環に陥ってしまうこともあります。
3-5.病気
性機能が低下するには、病気が原因となることもあります。
たとえば、糖尿病です。
糖尿病は血糖値が高い状態が続くという病気ですが、その場合、血液がドロドロになるだけでなく末端の神経が鈍くなり、性的な刺激を感じにくくなるという可能性があります。
特に糖尿病では血管が傷ついたり、梗塞を起こしたりする場合もあり、それが性機能の原因となることもあります。
なお、糖尿病の他にも、高脂血症などの生活習慣病も性機能の低下を引き起こすことがあります。
また、前立腺のトラブルも性機能の原因となることがあります。
前立腺は膀胱の近くにある器官ですが、脂質が溜まりやすいという特徴があります。
脂質が溜まって前立腺が大きくなる症状は「前立腺肥大」と呼ばれるものですが、この前立腺が肥大することによって周囲の神経や血管が圧迫、勃起中枢から男性器への命令が伝わりにくくなり、男性器周辺の血行不良を引き起こしてしまいます。
4.性機能をアップさせる生活習慣
男性の性機能が低下するには様々な理由があります。
では、どうすれば性機能をアップさせ、いつまでも元気な肉体を維持できるのでしょうか。
4-1.適度な運動を行う
性機能のアップには、適度な運動が効果的です。
そのわけは、血流が改善するからです。
血管は心臓から血液が送り出されたときの勢いだけでなく、筋肉が伸び縮みを繰り返しポンプのような役割を果たすことで前進に運ばれています。
しかし、運動不足が続き筋肉の量が低下すると、このポンプ機能が衰えて血流が滞りやすくなります。
特に身体の末端ではその傾向が強くなり、その結果、男性の性機能が低下してしまいます。
それを防ぐためにも、適度な運動は非常に効果的です。
普段から血流をよくしておくと、細い血管も少しずつ太くなりスムーズな血流を確保することにつながります。
また、運動の効果は血流の改善だけではありません。
実は運動をすることで、加齢やストレスによって減少しがちなテストステロンの分泌量を増加することも可能です。
運動やトレーニングを行うと筋肉の繊維が破壊されますが、この筋肉の組織を回復させるためには大量のテストステロンが必要になります。
すると体内にあるテストステロンだけでは足りなくなり、脳から新しいテストステロンを生産しろという命令が送られます。
それを受けた副腎や精巣はテストステロンを分泌、結果として、運動やトレーニングの前よりも体内では多くのテストステロンが分泌されるということになります。
つまり、適度な運動を行うと血流の改善とテストステロンの増加という、二つの面から性機能のアップが期待できます。
4-2.しっかり休息を取る
男性の性機能に、休息は非常に重要な要素です。
休息を取ることは、活動によって失われた体力を回復させるだけでなく、ストレス解消の効果もあります。
ストレスは男性の性機能にとっては大敵といえる存在。
睡眠などの休息でストレスを解消することは、男性の性機能改善にとって非常に効果的です。
さらに、睡眠が男性の性機能をアップさせる効果はそれだけではありません。
実は睡眠時には、人間の身体は非常に多くの男性ホルモンを分泌しています。
このホルモンも男性の性機能にとっては非常に重要な存在です。
男性ホルモンは加齢によって分泌量が低下しますが、きちんと睡眠をとることは分泌量の低下に歯止めをかけるという効果も期待できます。
(おすすめ記事→今の睡眠不足が認知症の原因になる!?睡眠の質を上げる3つのポイント!)
4-3.適切な栄養を補給する
男性の性機能を維持するためには食生活も大切です。
特に外食やコンビニ弁当、レトルト食品などで食事を済ませている人の場合、どうしてもカロリーや脂質、塩分などが過剰になりがち。
もし生活習慣病になってしまった場合、性機能に大きなダメージを与えてしまいます。
そのため、できるだけ健康的な食生活を心がけることは、性機能アップの第一歩と言ってもよいでしょう。
なお、このときに気を付けたいのがメニューだけでなく栄養素。
男性の性機能のためには、いくつかの栄養素が必須になります。
中でも特に有名なのが「亜鉛」です。
亜鉛はセックスミネラルとも呼ばれるほど、性機能とは密接な関係があります。
それだけでなく、亜鉛には免疫力の向上ややる気のアップにも関係があるため、男性は特に積極的に摂取したい栄養素です。
食材の中で、亜鉛を多く含むものと言えばカキですが、実は豚のレバーや牛モモ肉、鶏モモ肉などにも亜鉛は豊富に含まれています。
また、血行の促進にはビタミンEやアリシンといった栄養素も必要になります。
ビタミンEはアボカドやアーモンド、アリシンはニンニクやネギ、ニラなどに含まれているので、これらの食品は積極的に摂取するとよいでしょう。
まとめ
男性にとっては性機能の維持は切実な問題です。
もし性機能が低下すると、自信ややる気を失ってしまうことも珍しくないもの。
性機能の維持や改善はちょっとした工夫でできるため、最近ちょっと気になっているという方は、ぜひ最初の一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。
T.Ttally
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