これを食べればパーフェクト!「脳」を鍛える5つの食習慣

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る

最近物忘れが激しい、人の名前が出てこないといったことはありませんか?
そんなことが頻繁にあるなら、脳が疲れている可能性があります。

脳の疲労が蓄積すると、集中力や注意力、記憶力が低下するだけでなく、将来、うつ病や認知症などになってしまう可能性も。

今回は脳に注目、脳の力をアップさせるための食習慣をご紹介します。

1.脳と栄養の関係

脳を鍛えるための食習慣をご紹介する前に、まずは脳と栄養との関係を見ていきましょう。

人間の身体は毎日食べたものを分解、それをエネルギー源にして生命活動を行っています。
そして人間の身体の中で、もっとも消費カロリーの多い器官が脳なのです。

人間の脳は体重の約2パーセントという大きさですが、日中の活動しているときは一日の摂取カロリーのうちの約四分の一、安静時でも約五分の一を費やしています。

これほど多くのカロリーを脳が消費するのは、人間の進化の過程に理由があります。
人間は脳を大きくすることでより効率よく、安全に食料を得ることができるようになりました。

食料を確保するには、脳が非常に重要な役割を果たします。
そのため、人間の身体はカロリーを摂取すると、まず脳に栄養を送るというシステムが出来上がったのです。

脳を鍛えるには、脳に良い食習慣を心がけることが大切です。

2.糖質を適量摂る・低GI値の食品を選ぶ

人間が健康な生活を送るためには、炭水化物や脂肪、たんぱく質など、様々な栄養が必要です。

しかし、脳がエネルギーとして利用できるのはブドウ糖のみ。

頭を使ったあとは甘いものが食べたくなるというのは実はこのためです。
さらに、脳にはブドウ糖を必要に応じて貯めておくという仕組みがありません。

そのため、脳には常に一定のブドウ糖が必要になります。

もしブドウ糖が不足した場合、脳は危険を感じて全身の筋肉を分解、それをエネルギー源にしようとします。
また、ブドウ糖が不足している状態が続くと、脳以外の器官がブドウ糖を利用するのを防ぐため、インスリンの働きを低下させます。

インスリンは身体の器官がブドウ糖を取り込んでエネルギーにしたり、たんぱく質を合成したりといった役割のある物質です。
このインスリンが不足すると、全身の機能が低下、血糖値も上昇し続け、糖尿病を発症してしまうこともあります。

過度な糖質制限ダイエットが危険と言われるのはこのためです。
もし脳のパフォーマンスを最大限に発揮したい場合、糖質を完全にカットするダイエットには注意したほうがよいでしょう。

仮に糖質カットのダイエットを行う場合でも、脳が働ける最低限の糖質だけは補給しましょう。

脳がもっとも効率よく働けるのは、血中を循環するブドウ糖の量が25グラム前後のときだと言われています。
これはおよそ、バナナ一本分の量に相当する量です。

そのため、低糖質ダイエットなどを行っているとき、集中力や注意力が低下していると感じたら、バナナ一本を補給すると、身体の不調を防ぐことができます。

また、糖質を補給するときには、量と同じぐらい質も重要な要素となります。
例えば、分解の速度が速く、すぐにブドウ糖になってしまう食品はブドウ糖がすぐに血中に放出されてしまうため、集中力が持続しません。

一方、ゆっくりとブドウ糖になる食品の場合、短期的な効果は期待できませんが、長い時間、集中力が持続します。

これはいわゆる「GI値」と呼ばれるもので、もし脳の働きとダイエットとを両立させたい場合、炭水化物の中でもGI値の低い食品を選ぶことが必要になります。

たとえば、食パンや精白米、もちなどはGI値が高く、玄米や全粒粉のパン、オートミールはGI値が低い傾向があります。

果物ではパイナップルやスイカ、ブドウなどが高GI値、メロンや桃、サクランボ、イチゴなどは低GI食品になるので、これらを参考にするとよいでしょう。

3.オメガ脂肪酸など良質の脂質を摂る

脂肪や脂質というと、ダイエットの観点からどうしても避けがちな食品です。
しかし、この脂肪をカットすると脳に悪影響を与えます。

脳の主な成分は脂肪です。

つまり、脳は脂肪の塊ということができます。
そのため、正しく脂肪を摂取することは脳には絶対に必要です。

脳は千数百億個といわれる多くの神経細胞が集まってできています。
脳の働きは、この神経細胞がスムーズに情報伝達を行えるかどうかにかかっています。

これらの神経伝達物質のやりとりにも脂肪が重要な役割を果たしています。
特に注目したいのがコレステロールです。

コレステロールは動脈硬化など、生活習慣病の原因となるため、嫌われがちな存在ですが、コレステロールの不足も脳の働きを鈍らせます。

特に注意したいのが認知症との関係です。
アルツハイマー病の場合、脳に沈着した物質が脳の一部を切断することで生じると考えられていますが、この切断を防ぐのがコレステロールです。

またコレステロールには脳細胞を保護する役割もあり、脳梗塞を発症した場合でも、コレステロール値が高い人のほうが生存率が高いという説もあります。

そのため、脳を活性化させるためには、脂肪も適度に摂取する必要がありますが、このときにおすすめしたいのがオメガ脂肪酸。

オメガ脂肪酸は体内で作ることができない成分で、神経細胞の主な材料ともなっています。
また、脳にいい影響があるということで有名なDHAもオメガ脂肪酸の一種です。

DHAは常温でも固まりにくい性質を持ち、体内では細胞膜の原料になるほか、記憶力や学習能力を向上させる効果があると言われています。

これらのオメガ脂肪酸を豊富に含んでいるのは「アマニ油」や「エゴマ」、「シソ」などです。
またイワシやサバといった青魚には多く含まれています。
(人気記事→まずは食生活の見直しを!LDL(悪玉)コレステロールを下げる9の食事方法

これらの食品を摂取するとき、注意したいのは加熱のし過ぎです。
特にアマニ油などの場合、150度以上の加熱で酸化が始まると言われているため、これらの食品からオメガ脂肪酸を摂取するときには、ドレッシングなど非加熱の状態での摂取がおすすめです。

また、イワシなどの青魚の場合には、お刺身やマリネ、お酢でしめるといった調理法であれば、効率的にオメガ脂肪酸を摂取することができます。

ただし、オメガ脂肪酸はあくまでも油の一種。
食べ過ぎるとカロリーオーバーになってしまうため、サプリメントなどを上手に活用するという方法もあります。

4.トランス脂肪酸の摂取を控える

手軽さと便利さから、ついつい手が出てしまうファストフードやコンビニ弁当。
しかし脳の働きを考えた場合、少し摂取を控えたほうがよいでしょう。

その理由は、ファストフードやコンビニ弁当にはトランス脂肪酸が多く含まれているからです。

トランス脂肪酸は植物油を加熱し続けることで生まれる油です。
同じ油を長期間使用するファストフード店やコンビニの揚げ物などでは含まれやすい状況になっています。

さらに揚げ油にショートニングが含まれている場合にもトランス脂肪酸は発生します。

すでに述べた通り、脂肪は脳の働きにとっては重要な働きを持つ栄養素ですが、通常の脂質が不足した場合、トランス脂肪酸が脳に入り込み脳の神経伝達物質を変形させます。
この状態が長く続くと集中力が低下、情緒が不安定になったりうつ病になったりといったリスクが高くなると言われています。

このトランス脂肪酸はマーガリンやマヨネーズ、コーヒーフレッシュなどにも含まれています。

また、シュークリームやエクレアなどのクリームを固形状にするときに利用される「ファットスプレッド」もトランス脂肪酸の一種です。

さらにファストフードやコンビニ弁当の食べ過ぎは、記憶を司る海馬にも影響を与えます。

海馬は学習や気分の調節に関わっている脳の部分で、成人になってからも新しい細胞を作るため、鍛えれば鍛えるほど効果が表れる場所とも呼ばれています。

しかし、ファストフードやコンビニ弁当、加工食品、清涼飲料水といった食べ物ばかり摂取していると、海馬の体積が縮小し働きも低下してしまうのです。

それ以外にも、肉食中心の食生活や、精製された小麦などの食べ過ぎも影響があるという説もあります。

便利さや価格の面からファストフードやコンビニ弁当を利用する機会はあるでしょう。

それらをすべて排除することは難しいかもしれませんが、これらの食品にはリスクが含まれていることを知り、これら以外にも質のよい油を摂取することは脳のパフォーマンスの向上のためには必要です。

5.アルコールを控える

ストレスや疲れを感じたとき、それを解消するためにアルコールを飲むという人も少なくありません。

しかし、アルコールも脳にダメージを与えます。
そもそもアルコールが心身の疲れに効果があると思われているのは、アルコールによって自律神経がマヒするからです。

そのため、実際には疲れていてもアルコールを飲むことによってそれを感じなくなっているだけです。
そのため、日常的にアルコールを飲んでいると、脳の疲れをためやすい状態になってしまいます。

また、アルコールは直接脳にダメージを与えると言われています。
一般的に、脳は30歳前後から少しずつ「白質」と呼ばれる神経線維の集まる領域が死滅していき、小さくなっていきます。

この脳の萎縮が「物忘れ」の原因になり、これが進んだ場合には認知症になることもあります。
(人気記事→今の睡眠不足が認知症の原因になる!?睡眠の質を上げる3つのポイント!

この脳の萎縮は加齢によるもので、避けることはできませんが、同じ年代でもお酒を飲む人と飲まない人を比べた場合、お酒を飲む人のほうが脳の萎縮速度が速くなります。

さらにお酒を飲んでいる期間が長くなればなるほど、進行が早いという研究結果も発表されています。

また、アルコールを飲んだ時に、肝臓でアルコールを分解するときに発生するのが活性酸素です。
活性酸素は他の物質を酸化させる酸素のことで、細菌やウイルスを撃退する役割を果たしています。

しかし、活性酸素が増えすぎた場合、正常な細胞を攻撃、様々な身体の不調の原因となってしまいます。

本来、人間の身体は抗酸化酵素などがあり、身体を酸化から守っていますが、加齢によりその機能が低下します。
反対に活性酸素の働きが強まり、身体のあちこちで酸化が進行していきます。

この活性酸素の攻撃対象になりやすいのが脳です。

脳は活性酸素の攻撃対象になりやすい脂肪で出来ていることから、脳は活性酸素によるダメージを受けやすい場所と言われ、脳梗塞や脳出血といった病気も活性酸素が関係していると言われています。

そのため、アルコールを摂取するたびに肝臓で生まれる活性酸素は脳にとっては非常に危険です。
さらにアルコールを睡眠前に飲んだ場合、覚醒作用によって睡眠が阻害されることもあります。

そうなると自律神経が回復できないままになってしまうため、脳が必要な休息をとることができなくなってしまいます。
かつては百薬の長といわれたアルコールですが、脳の健康を考えた場合、少し控え目にする必要があるでしょう。

6.脳の疲労を回復するには鶏むね肉が効果的

それでは、疲労が溜まった脳の機能を回復させるためにはどのような食材が効果的なのでしょうか。

脳の疲労を回復させるときに、おすすめの食材が「鶏むね肉」です。

鶏むね肉には「イミダペプチド」という物質が含まれています。
イミダペプチドは鳥が羽を動かすためのエネルギー源になると言われる物質で、渡り鳥などが長期間飛び続けることができるのもこのイミダペプチドのおかげだとも言われています。

現在、このイミダペプチドには疲労回復の効果だけでなく、自律神経の中枢神経で抗酸化作用を発揮することも分かってきています。
(おすすめ記事→イミダ15で疲労軽減!続けられる自宅筋トレ法

つまり、脳の疲れを回復するだけでなく、脳を活性酸素の攻撃から守ってくれるということ。

このイミダペプチドは鳥類だけでなく、長い距離を泳ぐ回遊魚であるマグロやカツオにも含まれていて、特に尾びれの付近に豊富です。

そのため、これらの食品を摂取することは、脳を鍛える上で非常に重要です。

ただし、イミダペプチドは水溶性で、非常に水に溶けやすいということも特徴のひとつです。
熱には強いので、スープにしたり、茹でたり蒸したりした場合には汁ごと摂取することがおすすめです。

脳

まとめ

炭水化物や脂質など、脳を正しく働かせるためには、多くの栄養素が関係しています。
そのため、ひとつの食品に偏らず、様々な食品をまんべんなく摂取することが必要です。

脳力アップのためには、ここ最近の自分の食生活を見直してみることが重要と言えるでしょう。

The following two tabs change content below.
T.Ttally

T.Ttally

食べたい欲望や体の衰えと戦うアラフォーライター。日夜新しいトレーニングやダイエットレシピなどを自ら実践、紹介しています。
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る

SNSでもご購読できます。



コメントを残す

*