30~40代男性の増えつつある「脂肪肝」。
成人の3人に1人は脂肪肝とも言われています。
脂肪肝は、肝硬変などの病気につながる怖い状態です。
今回は、脂肪肝の症状と治療方法をご紹介します。
あまり気にしていなかった方もこの機会にセルフチェックをしてみましょう。
1.脂肪肝ってなに?
脂肪肝とは肝臓に中性脂肪やコレステロールが過剰に溜まった状態のことです。
成人の3人に1人は脂肪肝とも言われ女性より男性が発症しやすく、近年では30~40代を中心に増えつつあります。
脂肪肝の主な原因は食べ過ぎ、過度な飲酒、運動不足とされています。
肝臓は体内に取り込まれた栄養素を脂肪に変えて蓄えるという働きがあります。
これら生活習慣は過剰な栄養を体内に取り込んでしまうため、肝臓には脂肪が溜まっていき脂肪肝となってしまうのです。
肝臓の病気というと飲酒が主な原因と思われがちなのですが、飲酒をしていなくても食べ過ぎや運動不足といった生活習慣で脂肪肝になられる方は少なくないのです。
またダイエットやリバウンドを繰り返すことによっても肝臓に負担が掛かり脂肪肝となる場合があります。
特に極端な食事制限を行いタンパク不足となった場合、脂肪を肝臓から運び出す機能が低下してしまい脂肪肝になりやすいとされています。
以前脂肪肝は大きな病気ではないとされていました。
しかし最近では脂肪肝が進行すると肝硬変や肝がんのリスクを高めるということが明らかとなり、早期の脂肪肝治療の重要性が示されるようになりました。
2.脂肪肝の症状
脂肪肝は全身の循環を悪化させるため疲れやすさや、肩こり、頭がぼーっとするなどの症状を感じる場合もあるとされていますが、比較的自覚症状は現れにくいです。
肝臓は栄養の合成や貯蔵、毒素の分解など人体にはとても重要な役割を果たすのですが、一方で病気症状が現れにくく沈黙の臓器とも呼ばれています。
症状を自覚する時には重症化しているというケースが少なくありません。
脂肪肝を進行させないためには医療機関で定期的な健康診断を行い、早期発見に努めることが重要です。
3.脂肪肝の治療方法
脂肪肝の治療方法は食事、飲酒、運動の見直しが基本となります
この3つの生活習慣の一般的な治療方法を紹介します。
しかしいずれも医師の指示を仰ぐことが1番です。
医師と相談した上で、参考程度として役立てて下さい。
1.食事の見直し
食事における治療方法のポイントは栄養バランスを整えた食事を摂るように心がけることです。
必要摂取カロリーの目安は成人であれば1日あたり1600kcal程度とされています。
脂肪肝を患っている方の多くが過食傾向にあります。
特に砂糖を使用したお菓子や、消化の良い果物などは血糖値を急激に上昇させ脂肪が溜まりやすくなります。
食事療法中は極力これら甘いものを避けると良いです。
栄養バランスに関しては、多くの食材を使用するように意識することで整えることができます。
食材はそれぞれ異なる栄養素を含んでいるため、食材を1日おおよそ30品目使用することで栄養バランスが良くなります。
30品目は難しいかもしれませんが、具だくさん味噌汁などを作れば比較的容易に食材を多く使用することが可能です。
また肝機能の修復にはタンパク質が必要となります。
そのため高たんぱくを意識した食事をすることでより肝臓の回復を促すことができます。
魚肉や、脂肪が少なくビタミン類も豊富な鶏のササミや豚の赤身がおススメです。
2.飲酒の見直し
禁酒はとても有効な治療方法です。
肝臓の再生能力は高く、1ヶ月間禁酒を行えば脂肪肝はほぼ治るとされています。
脂肪肝の治療中は禁酒を心がけましょう。
しかしどうしても禁酒は厳しいと感じている場合は、せめて日本酒1合未満を目安に留めてください。
また睡眠中は肝臓のアルコール分解が遅くなるため、就寝時刻よりできるだけ早めの段階でお酒を切り上げるようにすると良いです。
3.運動習慣の見直し
運動で効果的な治療方法となるのは有酸素運動とされています。
有酸素運動は脂肪を燃焼させることができる運動です。
負荷は少しきつく感じるが運動中でも会話が可能という程度、時間は休憩なしで20分以上が有効とされています。
代表的な有酸素運動はウォーキング、スイミング、サイクリングなどがあげられます。
日常生活に取り入れるのであれば自転車通勤や、早歩きなどが取り組みやすいかもしれません。
(オススメ記事→働く男性におすすめ!自転車通勤ダイエット!)
(こちらもどうぞ→ウォーキングで仕事の効率UP!?ウォーキングダイエットの魅力とは?)
これら運動の頻度は毎日が理想的ともされていますが、週3回の取り組みでも効果があることが示されています。
慣れないうちは週1回からでも良いので、まずは運動習慣を身につけることから始めるようにしましょう。
また有酸素運動に併せて筋力トレーニングも行うと、より脂肪肝の治療に効果的とされています。
筋力トレーニングを行うことで基礎代謝を向上させることができ、さらに有酸素運動を行う前に筋力トレーニングを行うことでより有酸素運動での脂肪燃焼効果を上げることができるとされています。
有酸素運動前に、スクワットや腹筋といった筋力トレーニングを行うようにしてみてください。
まとめ
脂肪肝は肝硬変や肝がんのリスクを高める危険性があり、早期発見、早期治療が重要視されています。
特に30~40代の脂肪肝患者は増加傾向にあり、男性は発症しやすいとされています。
過度な食事、過度な飲酒、そして運動不足に気を付け脂肪肝の予防・治療を心がけましょう。
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