メタボリックシンドロームは、肥満などが原因で生活習慣病にかかりやすくなっている状態です。
働き盛りの30代、40代、気がつけばメタボになっている人も珍しくありません。
体重の増加だけでなく内臓脂肪も蓄積されるため、食事のコントロールなどで改善していく意識が大切になるのです。
今回はメタボが気になる人に、食事を見直すために必要なポイントをご紹介します。
1.気がつかないうちにメタボに
メタボという言葉は一般的になり、子どもや大人の肥満率が問題視されることは珍しくなくなっています。
ただ肥満に対する意識は個人によって大きな差があり、家庭や価値観によって気にされないケースがあります。
実際に健康上の問題が発生し医師の指導があって、初めて食生活や運動の習慣を見直す人がいます。
また、メタボ体型になりやすい体質の人もいるため注意が必要です。
気がつかないうちにメタボが進んでしまう原因は、生活習慣の変化と代謝の低下にあります。
学生時代に比べ社会人になると運動不足になりがちで、残業や飲み会などで食事が疎かになっているとメタボになりやすいでしょう。
また、飲酒により内臓への負担がかかり、脂肪が蓄積しやすくなります。
そして、加齢により代謝が低下することは忘れてはいけません。
人間の体は一定年齢に達すると成長が止まり、体の維持に必要な栄養のバランスが大きくかわります。
意識的に食事を調整しなければ、必要以上にカロリーを取りすぎてしまうこともありえるのです。
年齢を重ねることで体質がかわることもあり、体質にあわせて食事を見直さなければメタボの原因となることもあります。
中年太りという言葉がありますが、女性の場合は出産や閉経をきっかけに急激に太ってしまうこともあります。
これはホルモン量が大きく変化し、体質がかわっていることも影響しています。
男性の場合は、仕事の責任や家庭環境の変化などの精神的な負担が原因でメタボになってしまう人もいます。
体の変化や精神状態の影響で栄養の吸収効率が変化することは珍しくなく、気がつくとメタボになっていたという人が多くいるのが現状です。
気がつきにくいからこそ、健康診断や日ごろの食事に対する意識が重要になってきます。
2.メタボに食事の見直しが必要な理由
メタボが気になり始めたら、食事を見直すのが改善の近道になります。
運動不足などが原因になるケースもありますが、食事の偏りがそれ以上に問題になるケースも珍しくないからです。
ストレス解消に飲酒や暴食をする人、残業で夜中に食事をする人などは少しずつ食事の見直しをするようにしましょう。
すぐに食習慣を改めようとすると、ストレスでさらに暴飲暴食にはしる人もいるため問題化することもあります。
また、誤ったダイエットなどが広がっていることも問題です。
食事制限などの無理なダイエットによるリバウンドで、メタボになってしまう人もいます。
メタボを改善する食事の見直しとして、1日3食を食べること、バランスよく栄養を取ることです。
食事を抜くと、次に食事をした際に急激に血糖値が上昇してしまいます。
急激に血糖値が上がると、体が脂肪を蓄えるための仕組みが働きやすくなります。
ダイエットで意図的に食事を抜くと、後に太りやすくなるのはそのためです。
食事のバランスが重要なのは、栄養は相互に働きを補う関係にあるからです。
栄養が偏ってしまうと不足した分を量で補わなければならないことがあります。
食べても食べてもお腹が空いた感じがするのは、不足している栄養を補おうとしている場合があります。
好き嫌いがあると栄養が偏りがちになってしまい、量で補おうとする傾向が強くなることもあります。
食事を抜くダイエットや栄養を極端に偏らせるダイエットは、基本的なメタボ対策の食事と相反することが多いのが現実です。
食事の偏りは、デメリットを生むことが多いので注意が必要です。
食事の回数や栄養バランスに問題がなければ、まず食事の量を減らす、間食を減らすことから始めるのがよいでしょう。
日々の体重の変化をチェックしながら、無理なく進めていく調整方法がおすすめです。
3.食事管理法を学ぶ
人によって体質が違うため、どの程度の食事で太るのか、太らないのかがかわってきます。
また、ストレスなどで食事の量や吸収率がかわることもあるため、自分の体質や特徴を知るのも大切です。
ただし、基準がないとその時の気分や体調で誤差がでることもあるため、科学的な根拠を利用した方が管理がしやすくなります。
一番わかりやすいのは、1日に必要なカロリーの量を知ることです。
人間には基礎代謝という生命を維持するために必要なカロリー量が存在し、性別や年齢、仕事や運動量によってさらに必要なカロリー量が変動します。
1日に必要なカロリーの計算式は、日本医師会などの信頼できる機関の発信する情報をチェックするのがおすすめです。
また、カロリー計算を簡単にできるアプリなどもあるため、自分が利用しやすいものを選ぶのがよいでしょう。
ただ一つの情報を鵜呑みにするのではなく、複数のサイトをチェックして情報に誤りがないかをチェックすることも大切です。
よくあるのが健康食品などを売るための戦略として、誇張したデータを表記する例です。
本当に正しい情報かどうかはしっかりと見極める必要があります。
また、正確な運動量や仕事量からカロリー計算をすることは難しいので、ある程度誤差があるのは仕方ありません。
体質によっても差がでるため、どのように誤差を埋めるのか、どの程度の食事なら問題がないか確認する必要があります。
消費カロリーをチェックしたい場合は万歩計や、アプリなどでチェックする方法があります。
(人気記事→【ダイエット体験談】アプリでダイエット!!楽しみながら16キロ痩せた話)
水泳などの全身運動をすると消費カロリーは増えるため、目安になる数字を確認してゆるく調整する人もいます。
神経質になりすぎてストレスをためるのもよくないので、細かな管理が苦手な人はそれでもよいでしょう。
実際に数週間、数ヶ月単位で体重をチェックし、日々の変化を記録しておくと誤差の調整がしやすくなります。
ただし、カロリーだけでは栄養に偏りがでる可能性もあるため、あくまで目安とするようにしてください。
糖分や炭水化物、脂分に偏った食事をするとカロリーだけが増えてビタミンやミネラルが不足しがちです。
間食をとる人は、思った以上にカロリーを摂取していることがあるかもしれません。
食事以上にチェックを厳しくした方が良い場合もあります。
栄養バランスで考える場合は、たんぱく質、炭水化物、脂質のバランスで考える方法、主食と主菜、副菜、乳製品や果物などに分ける方法があります。
厚生労働省と農林水産省が共同で作成した食品の組み合わせなどを参考に、調整をするのがおすすめです。
4.食事は腹八分目にする
メタボの予防や改善を目指す場合は、腹八分目を意識すると良いと言われています。
理由はいくつかあり、食べすぎで胃が拡張されて満腹中枢が狂ってしまったり、消化器官に負担がかかりすぎて栄養の吸収がうまくいかなくなったりするなど様々な悪影響が考えられるためです。
食事の消化にもエネルギーが必要です。
満腹になってしまうと眠気が出やすくなり、仕事にも支障をきたす場合もあります。
また、食後すぐに眠ってしまうと、内臓に負担をかけるため体によいとは言えません。
もしも、満腹になるまで食事を摂らないと気が済まない場合は注意が必要です。
満腹になる前に食事をやめられるかで、食事のコントロールができるか大きくかわります。
カロリー量などから食べすぎであることがわかる場合は、意図的に食事を減らす努力が必要になります。
少しずつカロリー摂取量を減らし、長期視点で考えることが大切なのです。
食べる量を減らす工夫の一つが、良く噛んで食事をすることです。
忙しくて食事にかける時間が短くなると、食べ物が細かく噛み砕かれていないため消化に負担がかかる原因となります。
血糖値が上がると満腹中枢が働きやすくなり、お腹が一杯だと感じるようになるのもポイントです。
食事のスピードが速いと血糖値が上がるよりも先に食べ物が吸収され、余分なカロリーを摂取する原因となるのです。
つい、早食いをしていませんか?
早食いをする癖を見直すだけで、食事の量がかわることもあります。
また、間食を前提にして食事をするという方法もあります。
間食にスナック菓子などの炭水化物や、クリームを使ったデザートなどを食べると血糖値が上がり、メタボになりやすいでしょう。
しかし、昼食の量を減らしておやつなどでその分を軽く補うようにすれば、全体のカロリーの調整が可能になります。
血糖値の上下も緩やかになるため、間食を食べ過ぎなければプラスになるケースもあります。
間食は完全にNGなわけではなく、食事とのバランスを考えることが大切なのです。
(おすすめ記事→間食しながら体重を落とせる?!間食ダイエットの方法とは?)
消化にはエネルギーが必要になるため、食べてすぐに動かないことも大切です。
熟睡しない程度に仮眠を取るのも方法で、5分から10分程度など軽い睡眠は集中力の維持にも役にたちます。
ストレスの緩和に繋がることもあるため、休憩時間のスマホのいじりすぎなど、負担がかかっていないか見直すきっかけになることもあります。
5.専門家や医師からの指示に従うこと
日ごろの食事に気を配っていても、どうしても栄養バランスが崩れることはあります。
体質的に脂肪がたまりやすく、メタボ予防を心がけていても太ってしまうケースや、体型にでないだけで隠れメタボなどと診断される場合もあります。
健康診断でメタボと診断された場合は医師の指導にしっかり従うようにしましょう。
食事の内容もよりシビアに見直す必要があるのです。
指導の内容は医師の判断によってかわることもありますが、大切なのは指導が厳しいほど健康への悪影響が懸念されているということです。
極端な例を挙げれば、炭水化物を抜く食事制限は糖尿病などの治療に使われるものになります。
健康への影響度合いに応じて制限の厳しさがかわるため、指導が入った時点でより悪化させないために意識的な改善が必要になるのです。
普段の食生活を医師に話した上で指示を仰ぐのは一つの方法です。
大まかであってもアドバイスを貰えるため、もしも禁酒と言われたら守っていくことが大切です。
また、食事だけでなく運動の習慣を作るなど組み合わせで考えるのも方法です。
食事の指導をしてくれるパーソナルジムもあるため、カロリーの計算などが苦手な場合は積極的に生活に組み込む方法もあります。
(おすすめ記事→通いやすさが1番!スポーツジムで楽しく汗をかこう!)
運動で消費するカロリー量なども計算してくれるケースもあるため、自分の課題にあわせた対策が可能になります。
管理栄養士のバックアップを受けられるジムもあります。
栄養バランス考えた食事を学べる料理教室で料理を学ぶなど、自分の興味のある方法で学んで改善を目指すなど、どうすれば食生活を維持できるか考えるのも大切です。
まとめ
メタボになる原因は人それぞれ違いますが、食事の内容は特に影響が強くなります。
日ごろの食事を見直すだけでメタボの解消や予防に繋がることは珍しくなく、意識的に食事のバランスを取れるかが大切になります。
基礎的な知識を身につければ簡単な食事構成などはすぐに思いつくようになるのもポイントです。
難しい場合は様々なアプリやサービスを利用し、苦手な部分を補うようにするとさらにプラスになります。
医師から指導を受けないよう予防を心がけることは大切で、栄養の知識だけでなく食べ方なども見直すがのがおすすめなのです。
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