30代から増加!!歯茎が腫れる原因と対処法

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歯、腫れる

歯茎の腫れを感じることが多くなるのは30歳以降。
しかも約80%強の人が歯茎の腫れに悩まされています。

「20代は感じることがなかったのに…」「突然、腫れるようになった。」など。
そのまま放っておくと、さらに悪化して歯周病になることが多いため、早めに対処することが重要です。

ここでは歯茎が腫れる原因や対処法、予防法をご紹介します。

1.歯茎が腫れるメカニズムとは?

医学上のことになりますが、押さえておきたい点です。
歯の周りは歯周組織で構成されていて、大きく4つに分類されます。

① 歯茎と呼ばれる歯肉
② 歯を支える歯槽骨(しそうこつ)
③ 歯の根っこの部分にあるセメント質
④ 歯槽骨とセメント質を結び付けている歯根膜(しこんまく)

口の中を覗いて見ると、4つの歯周組織のうち見えるのは歯茎だけです。
他の3つの組織は見えないため、炎症が起きているかどうかは判断しにくいでしょう。

しかしながら、歯茎はやわらかい組織とかたい組織の接点となっていて、体の中で最も弱い部分です。

そのため細菌がつくと炎症を起こしやすく腫れたり、出血したり、痛みを感じたりすることがあります。

2.歯茎が腫れる原因とは?

驚かれる人も多いのですが、歯肉炎のそもそもの始まりは永久歯が生え始めた6〜7歳頃からです。

大人と同じように、甘い物ややわらかい物を食べることが多い食生活の中で、生え始めた永久歯に汚れが付いていきます。

この汚れはプラークともいわれる細菌のかたまりです。
これらはブラッシングが不十分だと、残ったままになって歯の表面に付きます。

特に、歯と歯茎が接している内側の部分にたくさんの細菌が付くと、細菌が出す毒素が体の中に侵入しようとします。

それに抵抗しようとして、人間の体は白血球などの食細胞やさまざまな抗体を起こし、外からの異物と闘うことになります。

中年以降になると、歯茎の腫れを感じる人が多くなりますね。

これは細菌のかたまりが長い間歯に付いたため、歯と歯肉が離れて歯周ポケットのような袋ができ、それが深くなって細菌が住みつきやすくなるからです。

また、年齢とともに免疫力が低下して細菌と戦う力が落ちてしまうことも原因です。

3.歯茎が腫れたときに伴う症状とは?

歯茎が腫れたときは、大抵、他の症状も現われます。

歯茎が赤くなっていたり、歯磨きをすると出血したり、手で歯茎をさわってみるとブヨブヨした感じがあったりします。

また、口臭が強くなる人も多いでしょう。
歯周病の場合は嫌気性菌と呼ばれる細菌が口臭を発生させます。
(人気記事→好感度=清潔感!?体臭の原因と3つの対策

デンタルフロスを第1大臼歯と第2大臼歯の間に入れて取り出し、嗅いでみてツーンとした嫌な臭いがしたら歯周病のサインです。

他にも、特に朝起きたときに口の中がネバネバしていることや、膿が出ていることなどもあげられます。

通常、歯周病は痛みを伴わないのですが、膿が歯周組織の中にたまると痛みを感じます。
これは膿瘍と呼ばれる歯周病の急性発作が考えられます。

このように時々、急性の痛みを発症しながら慢性に進行していくことが多いでしょう。

4.歯茎の腫れによる歯肉炎と歯周炎の違いとは?

歯の周りに起こる病気は歯肉炎や歯周炎ですが、これらを歯周病といいます。

端的にいいますと、歯肉炎がひどくなると歯周炎になります。
つまり、最初に歯茎が炎症を起こした状態を歯肉炎と呼びます。

これは口の中の見えている歯肉部分だけに炎症が起こる初期症状。
プラークの細菌たちが毒素を出して歯肉を攻撃することで起こります。

そのうち歯と歯茎の間に歯周ポケットができて、プラークがたまっていくのですが、この時点でしっかり歯磨きすると歯肉炎は予防できます。

しかし残念ながら、炎症がさらに進んで歯周炎になる人も少なくありません。

長い間放置していると炎症が歯の周りに広がって悪化。
歯槽骨と呼ばれる歯を支えている骨まで炎症が進み、歯周ポケットは深くなっていきます。

毒性の強い嫌気性菌がさらに増殖するため悪化していきますが、ここまでひどくなった状態を歯周病といいます。

もう歯磨きではポケットを浅くすることはできません。

4-1.歯肉炎の特徴とは?

✔︎歯肉が赤みを帯びて腫れている
✔︎歯肉の先端が丸みを帯びて膨らんでいる
✔︎歯磨きをすると歯肉から出血がある

4-2.歯周炎の特徴とは?

✔︎歯肉が赤紫色になっている
✔︎歯肉がブヨブヨしていて歯が長く見える
✔︎歯がグラグラしている
✔︎歯周ポケットに膿がたまって口臭がする

5.歯茎の腫れを起こしやすい要因とは?

歯茎が腫れやすくなるリスク、つまり危険因子が4つあります。
糖尿病や肥満、骨粗しょう症や喫煙です。

歯茎の状態が悪化しているのは、これらの病気や不健康な症状からきていることが考えられます。

特に肥満・糖尿病・歯周病は三角関係にあると言われるほど関係が深いでしょう。

20〜30代でこのような症状がある人は、まずその症状の改善に努めることが歯周病の予防になります。

30代から肥満や糖尿病などの生活習慣病が急増しますので、すでに歯茎に異常が見られるなら、それらの症状を抱えている人が多いでしょう。

よくあるパターンは、生活習慣などで起こる一般的な歯周病が現れるのは大抵、30歳過ぎ。
その後30〜40歳代で発症し、仕事で忙しく治療を後回しにしているうちに症状が進んで、50〜60歳代になって歯を失うというものです。

歯周病の治療とともに、危険因子に対処することも必要になります。

6.歯茎の腫れが起こりやすい人とは?

抵抗力が落ちると歯茎の腫れが起こりやすくなります。
例えば、仕事などで徹夜をして疲れ果てたときなどです。

また、さまざまな要因が関係していますが、歯茎が腫れやすい人の生活には特徴があります。

まず罹患率が高いのは、歯磨きをしない人や口の中をきれいにしていない人です。

口で呼吸する人も、口の中が乾燥して細菌がつきやすくなるため、歯肉炎になりやすいでしょう。
鼻が悪いなどの理由がありますが、習慣的に口呼吸になってしまう人も多くいます。
(おすすめ記事→もしかして病気のサイン?睡眠中のいびきに隠れた深刻な病とは

さらに、噛み合わせの悪い人や歯並びが悪い人も歯石ができやすいでしょう。

糖尿病の人や喫煙する人、降圧剤や免疫抑制剤、抗癇癪剤などの薬を飲んでいる人も歯周病になりやすいでしょう。

7.歯茎が腫れたときの対処法とは?

炎症が起きているサインが分かったら、早めに歯科医院を受診してください。
そのままにしていても、良くなることはありません。

歯肉炎や歯周炎などを総称して歯周病といいますが、歯周病は「静かに進行する病気」といわれるほど、どこまで悪化しているかが分かりにくい病気なのです。

また、歯周病は日頃の生活習慣が関係しているため、生活習慣病ともいわれていますが、歯石が残っていると、どんなに歯磨きしても効果が少ないため、定期的に歯科医院でのメンテナンスをおすすめします。

ほとんど痛みを感じないスケーリングという歯石取りの方法があります。
超音波を使って波長のズレを利用するというものです。

歯周病の原因ともいわれる歯石を歯周ポケットから除くことができるでしょう。

8.歯茎の腫れが全身に及ぼす影響とは?

歯茎の腫れが進行して歯周病になると、原因となる細菌が炎症を起こし、他の臓器や血管などに入り込むため、全身に影響を及ぼすことがあります。

発病する病気は4つあります。

8-1.肺炎

高齢者や寝たきりの人に多く、口の中の細菌が肺に入り込んで炎症を起こす誤嚥性肺炎や嚥下性肺炎があります。

8-2.心臓病

実際、心臓病にかかるリスクは健常者よりも歯周病患者の方が1.5〜2倍高くなるという報告があります。

感染性心内膜炎や細菌性心内膜炎と呼ばれる病気を引き起こすでしょう。

8-3.動脈硬化

歯周病菌のある酵素が冠状動脈の脂肪質にくっ付いて血栓をつくるため、狭心症や心筋梗塞を引き起こすことがあります。

8-44.バージャー病

四肢の閉塞性動脈疾患で、原因不明の難病です。
そのため国の特定疾患に指定されています。

女性よりも、喫煙する20〜40代の男性に多く見られるでしょう。

【参考文献】
「あなたの医学書 歯周病」/石川烈 著/株式会社 誠文堂新光社
「歯みがき100年物語」/公益財団法人 ライオン歯科衛生研究所 編者/ダイヤモンド社
「歯で守る健康家族」/丸橋賢 文/株式会社 現代書館
「抜かれる前に読め あなたの歯医者はだいじょうぶ?」/A歯科タニグチ会 監修・谷口悦子 著/本の泉社

歯、腫れる

まとめ

仕事が忙しく、ストレスが多くて疲労が蓄積していると感じる時は要注意。
歯茎が腫れやすくなります。

歯を失う原因の1つである歯周病はじわじわと進行。
非常に多いのは、気づいた時にはすでに手遅れだったというケースです。

「なかなか歯科医院にいく暇がない」「痛いのは嫌だ」などそのままにしておく人は少なくありませんが、そのままにすると悪化する一方です。

痛みのない治療をしている歯科医院も増えていますので、自分のかかりつけを探して早めに治してくださいね。

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HANA

HANA

いろいろな本を読んで役立つ記事をご紹介しています。調べることによって、新しい情報 を取り入れることができて知識の幅が広がります。実際、幾つか試して不調を改善できま した。実感したことですが、健康に良いと思える情報でも、すべての人に効果が出るわけ ではないということ。人それぞれ持っている体質・症状の個人差や生活スタイルの違いな どがありますので、期待していた効果が現れないとしても当然かもしれません。抱える不 調を治したいという思い、諦めないで改善する努力を続けることが大切だと感じました。 健康であれば日々の生活も楽しくなります。「これは自分に合うかもしれない」と思う情 報をぜひ試してみてください。
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