筋力アップに欠かすことができないトレーニング。
腕立て伏せは大きな筋肉を鍛えることができます。
より効果を上げるために、腕立て伏せの正しいフォームや負荷のかけ方、筋力トレーニングの適切な順序などのポイントがあります。
効率的に鍛えるためにポイントをしっかり押さえておきましょう。
1.腕立て伏せの効果を上げる!正しいフォームとは?
ほとんどのスポーツで共通して必要な筋肉を鍛えることができる腕立て伏せ。
正面に押す力を養うことができる最も基本的なトレーニングです。
鍛えられる部位は大胸筋や三角筋、上腕三頭筋などの大筋群。
上半身の筋肉だけでなく、姿勢を一定に保つための筋力トレーニングにもなるでしょう。
腕立て伏せを行うときの呼吸は吐きながら上体を上げて、吸いながら下ろしましょう。
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1-1.身体のラインを一直線に保つようにする
まず重要なのは腕立て伏せをするときの姿勢です。
最初は手を床につき、両足を閉じて、肘を伸ばした状態になります。
このとき、横から見たときの身体のラインが一直線になるようにしましょう。
耳・肩・腰・膝・くるぶしまでのラインです。
もっとも陥りやすいのが、あごが上がって腰が反ってしまう姿勢です。
体が反ってしまうとトレーニングの効果が減退します。
上体を上げたときも下ろしたときも、常に一直線に保つと効果が上がるでしょう。
1-2.床につけた手の親指を内側に向ける
基本的な腕立て伏せは、手を肩幅よりやや広めに開いて床につけます。
両手とも手のひら1〜2つ分くらい、肩よりも外側になるようにすると良いでしょう。
このときのポイントは床につけた手の親指を内側に向けることです。
動作中に肘が開くため、胸の筋肉を動員しやすくなり効果が高くなります。
1-3.肩甲骨を内側に締めるようにする
頭からくるぶしまで、まっすぐな姿勢で上体を下ろしたとき肘が約90℃になるまで沈み込みます。
上体を下ろすとき肩甲骨の動きを意識しましょう。
肩甲骨を内側に締めて、そのままの姿勢を保つと効果が上がります。
1-4.手の間隔を狭めて行う
手を床につけるときは、肩幅くらいに開きます。
通常の腕立て伏せよりも、腕の上腕三頭筋を鍛える効果が高くなります。
2.腕立て伏せの効果を上げる!負荷のかけ方とは?
筋力トレーニングはやや強めの負荷で行い、筋力アップに応じて漸進的に高めていくと効果が高まります。
腕立て伏せは負荷の調整をさまざまに工夫することができます。
常に、ややきついと感じるレベルで行うと、筋力を向上させることができるでしょう。
一般に、スポーツ選手に必要な一定レベルの上半身の筋力の目安は、手叩き腕立て伏せが連続して5回反復できることです。
少しづつ回数を増やして、一定レベルの回数ができるよう目指すこともできるでしょう。
負荷を高めて効果を上げる3つのタイプをご紹介します。
2-1.手叩き腕立て伏せ
ポイントは通常の腕立て伏せの姿勢から肘を伸ばすときに空中で手を叩くことです。
① 手を肩幅よりやや広めに開いて肘を伸ばして床につけ、両足を閉じます。
② 頭からくるぶしまでまっすぐな姿勢を保ちながら、肘が約90℃になるまで沈み込みます。
③ 沈み込んだ状態から肘を伸ばすとき、勢いをつけて空中で手を叩いてもとの姿勢に戻ります。
2-2.チューブを使う腕立て伏せ
ポイントはチューブの長さを変えて負荷を調節できることです。
① チューブを背中の肩甲骨あたりに通して左右それぞれの手に巻きます。
② 巻き加減によって負荷を調整しましょう。
③ そのほかのやり方は通常と同じです。
2-3.片足を上げる腕立て伏せ
上級者向けの腕立て伏せです。
ポイントは通常の腕立て伏せの姿勢から、片足を20〜30cmくらい浮かせること。
状態への負荷が高くなってバランス感覚を身につけることもできます。
① うつ伏せになり手を肩幅よりやや広めに開いて床につけ、片足を20〜30cmくらい浮かせます。
② 頭からくるぶしまでまっすぐな姿勢を保ちながら、肘が約90℃になるまで沈み込みます。
3.腕立て伏せの効果を上げる!筋力トレーニングの順序を決めるポイントとは?
いろいろな部位を鍛える筋力トレーニング。
腕立て伏せと他のトレーニングを組み合わせるときは効果的な順序で行いましょう。
3-1.大きな筋肉を鍛えるトレーニングは腕立て伏せよりも先に行う
肩部や腕部、下腿部や腹部などの小さな筋肉よりも、胸部や背部、大腿部などの大きな筋肉を先に鍛えたほうが効果的です。
先に小さな筋肉が疲労すると、大きな筋肉が十分にトレーニングできない可能性があるからです。
例えば、腕立て伏せとトランクカールやレッグレイズなど腹部の筋肉を鍛えるトレーニングをする場合、先に腕立て伏せを行ないましょう。
3-2.ひとつの関節を使うトレーニングは腕立て伏せよりも先に行う
筋力トレーニングは同時に複数の関節を使うトレーニングや、ひとつの関節のみを使うトレーニングがあります。
複数の関節を使う運動はひとつの関節のみを使う運動よりも多くの筋肉が使われ、高度なテクニックや姿勢維持力が必要とされるため、先に行なったほうが良いでしょう。
例えば、腕立て伏せは複数の関節を使って上半身の筋肉や体幹などを鍛えることができます。
一方、立ったまま肘を曲げて、バーベルやダンベルなどを上げるアームカールは、ひとつの関節のみを使って上腕二頭筋を鍛えることができます。
この場合、腕立て伏せを行なった後にアームカールを行うほうが、腕立て伏せの効果が高くなるでしょう。
ポイントは特に鍛えたい部位がある場合、そのためのトレーニングを疲れが少ない前半に行うことです。
3-3.体幹トレーニングは腕立て伏せよりも後に行う
体の筋肉はバランス良く鍛えることが重要です。
姿勢を支えて保つ働きがある体幹部の筋肉は他のトレーニングの後半に行いましょう。
例えば、腕立て伏せとバックエクステションのような脊柱起立筋を重点的に強化するトレーニングを行う場合、腕立て伏せを先にします。
腕立て伏せなどの動作中には、体幹部の筋肉は正しい姿勢を保つために働いていますが、腕立て伏せを行う前に体幹部の筋肉を鍛えてしまうと、正しい姿勢を保つことが難しくなって、フォームが崩れてしまう可能性があるからです。
4.腕立て伏せの効果を上げる!トレーニング後のストレッチ法とは?
トレーニング後に行うストレッチは、疲労回復を促したり、負荷や衝撃を解消するのに役立ちます。
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大胸筋や三角筋、上腕二頭筋など、腕立て伏せで使う筋肉に効くストレッチ法をご紹介します。
4-1.肩を上下に動かす
背筋を伸ばして胸を張った状態で肩を上下させることで、肩付近の筋肉をほぐすことができます。
① 両足を肩幅くらいに開いて腕はまっすぐに下ろします。
② 正面を向いて立ち、あごを引いて胸を張ります。
③ 頭が特に前後に動かないよう注意しながら、左右両方の肩を上下に動かします。
4-2.腕を前後にスウィングする
下げた腕を前から上へと振り上げて下ろす動作を繰り返すことで、上半身全体をほぐすことができます。
① 両足を肩幅くらいに開いて立ち、肘を伸ばして体よりも後ろに下げます。
② 両手を肩幅くらいに開いたまま肩甲骨を意識して、体の軸が腕の動きにつられてぶれないように、前から上へとまっすぐに振り上げます。
③ 腕が頭を通過したら、肘を曲げても良いでしょう。
4-3.腕を体に引き寄せる
立ったまま水平に上げた腕を体に引き寄せることで、肩周辺をほぐすことができます。
① 両足を肩幅くらいに開いて立ち、片方の腕を反対側の肩まで上げます。
② 上げた腕の肘にもう片方の腕を組んで、体に引き寄せて止めます。
4-4.後ろで手を組む
立ったまま手を後ろで組み、軽く持ち上げて肩を後方に引き上げて止めることで、胸の筋肉をほぐすことができます。
① 両足を肩幅くらいに開いて立ち、視線は正面を向いてあごを引き、腕を楽にして後ろで手を組みます。
② 組んだ腕を軽く持ち上げて、胸を斜め上に持ち上げるような感覚で、肩をできるだけ後方に引いて止めます。
まとめ
20歳くらいをピークに下降線をたどる体力。
年齢を重ねるにつれて、筋肉も細く弱くなります。
運動不足はさらに筋肉の老化を早めることになるでしょう。
1週間に1回のトレーニングを続けるだけでも、筋力の低下を防いで健康に役立ちます。
忙しい仕事を毎日こなすために。
トレーニングを継続して、体力維持を心がけましょう。
HANA
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