体重の増減の原因は、運動の量と食事の量の関係です。
しかし、それだけでは説明ができない部分もあります。
その1つが運動量や食事量が同じ場合でも、自律神経の働きによって体重の増減に大きく影響するケースです。
自律神経とは?
交感神経と副交感神経から構成され、自分が無意識でも動いてくれる神経のことで、寝ている間でも呼吸や消化が止まらないのは、この自律神経のお陰です。
呼吸、循環、消化、発汗、代謝などが自律神経の働きによる活動の代表例です。
交感神経とは?
体が活発に動いているときに優位に働く自律神経です。
交感神経が優位になると、脂肪の分解し、エネルギーとして消費し、臓器の活動も活発化するので、血液中のブドウ糖が増えて、脳や筋肉の働きが良くなります。
副交感神経とは?
体がリラックスしているときや、睡眠時に優位に働く自律神経です。
リラックスしているときに無意識で栄養を摂取し、蓄積する役割を持ちます。
理想的な自律神経の働き
簡単にいうと、交感神経と副交感神経がバランスよく交互に活動しているのが理想です。
一般的には日中に交感神経が働き、夜は副交感神経が働きます。
自律神経の乱れと肥満
近年では光の発達により、夜間でも活動することが多くなり、交感神経の働きが優位の時間が長くなり、副交感神経が優位な時間が短くなっています。
結果として、交感神経の働きである、栄養の摂取や蓄積が行われている時間が長くなり、副交感神経の働きである、代謝が行われる時間が短くなっています。
摂取や蓄積の時間が長く、代謝が短いわけですから、肥満になりやすくなります。
自律神経を整えるための生活習慣
自律神経を整える、つまり交感神経と副交感神経にバランスよく働いてもらうためには、規則正しい生活習慣が必要となります。
具体的には、食事・運動・入浴・睡眠の4つの習慣が基本となります。
食事のポイント
食事は毎日3食取ることが基本です。
その中でも朝食を取る習慣を作ることが一番のポイントとなります。
朝は交感神経が活発に働く時間帯ですが、食事を取ることで、その取った食事を消化するために副交感神経の働きがはじまり、交感神経の働きを抑えることとなります。
少しでも朝食を取ることで、全く朝食を食べないより断然自律神経のバランスは良くなります。
取りすぎると消化活動が活発になり過ぎてしまうので、食べ過ぎは注意ですが…
運動のポイント
あくまで自律神経のバランスを取るためというのが前提ですが、激しい運動は必要ありません。
それよりも、交感神経を刺激し過ぎないように、30分〜1時間程度のウォーキングなどの軽い運動が理想的です。
大事なのは、1回の量よりも継続することです。
実は自律神経の乱れは、交感神経が働いている時間が長いのに、座った仕事やPCやスマホなどを眺めている時間が長く、栄養が消化されていないことにあります。
本来であれば、活発に活動し栄養を消化するから、栄養を摂取し蓄積する交感神経が活発になるのですが、現代では交感神経だけが活発になってしまっているケースが多いので、実際に体を動かし、その矛盾を解消する時間を取る必要があります。
呼吸も大事
自律神経の活動の中で自分で意識して変えられるのは、呼吸です。
深呼吸と伸びをすることで、交感神経の働きを切り替える手助けができます。
手足をゆっくり伸ばしながら、鼻から息を吸い、口から吐き出すという呼吸を数回繰り返してみましょう。
特に交感神経と副交感神経の切り替えの時間帯である朝起きたときが効果的です。
入浴のポイント
40℃程度のぬるま湯に10分〜15分程度つかるのがポイントです。
入浴というとリラックスしていて、副交感神経が活発に動きそうなイメージですが、実際には熱いお湯に入ってしまうと交感神経が活発に動いてしまうそうです。
睡眠のポイント
睡眠の乱れがもっとも自律神経のバランスを狂わせます。
日中は交感神経、夜は副交感神経というのが基本の働きです。
徹夜や昼夜逆転した生活をしてしまうとこのリズムが大きく狂ってしまいます。
レム睡眠とノンレム睡眠の話はよく聞くかもしれませんが、90分周期で6時間以上(6時間、7時間半、9時間・・・)という睡眠をとることで、睡眠の乱れを防ぎましょう。
自律神経とストレス
ストレスが貯まると自律神経は乱れます。
特に怒りの感情は、交感神経のレベルが過剰となります。
怒りの感情が現れると、血管が収縮し、血液がドロドロに汚れて、血流が悪化します。
なるべく怒らない生活を送りましょう。
「笑う」と副交感神経が働く
怒りとは逆に「笑う」という行為は副交感神経を刺激し、リンパ球が活性化して免疫力があがるそうです。
まとめ
自律神経は、普段の生活習慣や感情に大きく左右されるものです。
自律神経の性質を理解し、自律神経をコントロールして生活ができるようになれば、太りにくいだけでなく、生活そのものをコントロールできるともいえます。
生活をコントロールし、人生そのものの質を高めていきましょう。
また、自律神経は腸の活動にも大きく影響されるそうなので、腸の活動と自律神経について別記事に次回以降で書こうと思っています。
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