食べてもOK?話題の「ご飯ダイエット」の方法!

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炭水化物といえば、ダイエットの大敵という印象があります。

しかし、日本人の中には「ご飯が大好き」という人も多く、どうしても我慢できないという場合も少なくありません。

では、もしご飯をしっかり食べてダイエットできるとしたらどうでしょう?
実はそんな夢のようなダイエット方法が話題になっています。

それが「ご飯ダイエット」。
今回は「ご飯ダイエット」の方法や注意点、ポイントなどをご紹介します。

1.「ご飯ダイエット」とは?

しっかりご飯を食べてもきちんと体重を落とせる「ご飯ダイエット」とはどのようなものなのでしょうか。

「ご飯ダイエット」とは、一日一合から三合程度のお米をしっかり食べるというダイエット方法です。

好きなようにご飯を食べて痩せられるなんて夢のような話ですが、この「ご飯ダイエット」ポイントは「野菜などの食物繊維を豊富に含んだおかずやお酢などを先に食べる」「油はできるだけ減らす」ということです。

2.なぜ「ご飯は太る」のか?

ご飯とおかずをきちんと食べるだけで体重を減らすことができる「ご飯ダイエット」は、これまでのダイエットの常識を覆す方法と言っても過言ではありません。

そもそも、なぜ「ご飯は太る」と考えられてきたのでしょうか。

実はご飯が太ると考えられるようになったのにはいくつかの理由があります。
まず、ご飯が太ると考えられるもっとも大きな理由がGI値です。

2-1.GI値とダイエットの関係

GI値とは、血糖値の上がりやすさを数字で表したものです。

食べ物を食べたとき、人間はその中に含まれる炭水化物を分解、身体を動かすときに必要なエネルギー源となる糖質に変換します。

その後、糖質は脳や内臓、筋肉などエネルギーとして必要とされる場所に届けられますが、そのとき、糖質の通り道となるのが血管です。

つまり食べ物を食べて吸収、分解した後、食べ物の中に含まれているエネルギーは糖質となり、血管を通って身体のあちこちに運ばれるということです。

そして、それが反映されるのが血糖値です。

血糖値は、血管の中にどれだけ糖分が含まれているのかを示す数値で、この血糖値が高ければそれだけ糖分が多く含まれ、低ければ糖分が含まれていないということになります。

脳はこの血糖値を元に、「身体の中にエネルギーがあるかどうか」を判断、もし血糖値が少なければ、脳の中の食欲を司る中枢に「エネルギーが足りないからお腹を減らせ」という信号を送ります。

実はこれが食欲の正体だったのです。

逆に血糖値が高ければ、満腹中枢が刺激され、食欲を感じることはありません。

2-2.ダイエットにはインシュリンが重要

そして血糖値がアップしたとき、同時に放出されるのがインシュリンです。

インシュリンは細胞にエネルギー源として糖質を送り込むときに働く物質で、インシュリンがなければ細胞はエネルギーを得ることができなくなってしまいます。

ただし、もしすべての細胞に十分なエネルギーがいきわたっても糖分が血中に残っている場合、インシュリンは万が一の飢餓状態に備えて、エネルギーを別の形で保存しようとします。

その保存先となるのが脂肪細胞。
ここに糖が送り込まれて蓄積されていくというのが「太る」というメカニズムです。

これは人間が生命を維持するために重要なシステムですが、食物が十分にいきわたる現代社会では、この仕組みがマイナスの形で働くことも少なくありません。

というのも、飽食の時代である現代は、どうしてもカロリーがあまりがち。
さらに、炭水化物を多く含んだ食物を摂取すると、血糖値が急上昇、同時にインシュリンも大量に分泌されます。

そうなると脂肪細胞に流れ込むカロリーも増加、つまり太りやすい体質になってしまいます。

そしてこの血糖値が上がりやすいかどうかを示す数値がGI値。

すでに説明したようにGI値は血糖値の上がりやすさを示す数値ですが、GI値が高ければ高いほど摂取した食べ物が糖質に変わりやすいため、できるだけ脂肪を貯めこみたくない場合は、GI値の低い食品を選ぶことが大切になります。
(おすすめ記事→痛風を改善するために!食事で気をつける7つのポイント!

2-3.ご飯はGI値が高い

血糖値が急上昇すると、インシュリンが分泌しても糖質を処理できないため、インシュリンが過剰分泌になります。

やがてはインシュリンが分泌する機能が壊れる「糖尿病」になったり、あふれた糖質で血液がどろどろになり「動脈硬化」の原因となったりすることもあり、ダイエットの面だけでなく健康維持の観点からも注意したいところです。

そのため、できるだけ身体のことを考えるとGI値の低い食品を選ぶのが重要ですが、実は「ご飯」はかなりGI値が高めの食品です。

GI値の高さだけで言うと、「白米」は「バターロール」や「あんぱん」、「ショートケーキ」といった食品と同等で、「インスタントラーメン」や「ポテトチップス」などの食品よりも高いと言われています。

このように白米は非常にGI値が高く、そのためダイエットには不向きな食品だと言われてきました。

2-4.美味しいはダイエットの敵?

ご飯がダイエットの大敵だと言われるのは、GI値だけが理由ではありません。

よく美味しいおかずを表す表現として使われるのが「ご飯を何杯でも食べれる」というもの。

たとえば生姜焼きなど味付けの濃いおかずにはご飯は欠かせない存在で、どんどんご飯を食べてしまいます。

また、もともと日本の食卓に並ぶおかずは、ご飯が進むように作られたものです。

たとえば佃煮や漬物など、塩や醤油をたっぷり使って作られた伝統的な加工食品には、「保存性を高める」という理由もありますが、それ以上に副菜やおかずの少ない時代には「体力を保つようにしっかりとご飯が食べられる味付け」が非常に重要でした。

その伝統は日本人の食生活にしっかりと根を下ろしたもので、日本人にとってご飯が進むおかずこそ、美味しい食べ物という基本的な考え方があるほど。

そのため、どうしてもご飯を食べ過ぎてしまい、結果としてカロリーオーバーになって太ってしまうため、ご飯はダイエットの敵と考えられてきました。
(人気記事→お腹はすいていないのに食べちゃう人必見!食欲をコントロールする方法!

3.なぜ「ご飯ダイエット」で痩せる?

このように、様々な理由からダイエットには不向きだと考えられてきたご飯。
ではなぜ「ご飯ダイエット」では体重を落とすことができるのでしょうか。

その大きな理由のひとつは、白米のカロリーの低さです。

たとえば、100グラム当たりのカロリーは、白米の場合は約168キロカロリー。
これが小麦粉の場合、同じ100グラム当たりのカロリーでも約368キロカロリーと跳ね上がります。
そのため、小麦粉を原料にしたパスタやパンなどはどうしてもカロリーが高くなりがち。

また、パンの場合にはどうしてもそれだけで食べることはできません。
脂質のたっぷり入ったバターやマーガリン、砂糖や果糖が含まれたジャムなどを付けると、さらにカロリーはアップします。

これはパスタでも同じで、パスタソースに加えてオリーブオイルやチーズなどを使うことで、白米とは比べ物にならないぐらいハイカロリーの食品となってしまいます。

先ほど説明したGI値では、ご飯はかなり高めの数値が出ていましたが、これはそもそも、白米のカロリーの低さによるもの。
元のカロリーが低いため、どうしても身体に対する吸収性を高めなければならず、必然的にGI値が高くなります。

そのため単にGI値だけを考えた場合とカロリー全体を考えた場合には、結論はどうしても異なったものになるのです。

4.ご飯で太る理由はおかずにあった

では、なぜご飯は太るというイメージがあるのでしょうか。
その原因は「おかず」です。

ご飯に合うおかずには様々なものがありますが、男性の場合、肉料理やフライ、焼肉といったものをあげる人も少なくありません。

しかし、もしご飯と脂質を一緒に摂取した場合、ご飯のGI値の高さが仇になり、ご飯の炭水化物だけでなく、おかずに含まれる脂質までまとめて吸収しやすくなってしまうのです。

そうなると、身体はカロリーを貯めこんでしまい、あっという間に脂肪が増加してしまいます。

また、ご飯に合うおかずとしては塩気を多く含んだものがあげられます。
しかし、この塩分も非常に危険。

塩分が体内に入ると、人間の身体は体内の塩分濃度を一定にしようと水分を求めます。
塩気の強いものを食べると喉が渇くのはこのためですが、この塩分はダイレクトに体重に反映します。

そのため、ご飯に合うおかずを摂取した場合、脂質の面からも塩分の面からも、体重が増えやすくなってしまうのです。

5.ご飯は代謝しやすい食品

「ご飯ダイエット」の秘密は白米のカロリーの低さだけではありません。

白米はカロリーが低く、GI値が高い食品。
つまりエネルギーに変わりやすい、代謝しやすい食品ということができます。

この「エネルギーに変わりやすい」というのは、胃腸への負担が低く、消化吸収がしやすいということ。

胃腸に負担がかかると身体全体の代謝が落ちて、同じ量のカロリーを取ってもエネルギーに変わりにくくなるだけでなく、身体の中に溜まった老廃物を外に排出する働きも衰えてしまいます。

逆に白米はエネルギーに変わりやすい食品で、取り入れた分のエネルギーをしっかり使い切ることができるため、逆に食べても太りにくい身体を作ることができます。

6.低糖質ダイエットの危険性

ダイエットといえば、ご飯やパンなどの炭水化物を少なくして、肉や魚などのたんぱく質を摂取するのが現代の常識です。

しかし、このダイエット方法は実は非常に危険です。
というのも、もし炭水化物の摂取量が少ない場合、身体は他からエネルギー源を求めなければなりません。

そのため、溜まった脂肪が燃焼するというのが低糖質ダイエットのメカニズムですが、その際、体内では重要な変化が起こります。

それが代謝経路の変化です。

もともと炭水化物は非常にエネルギー効率の高い栄養素。
体内に取り込まれると、すぐにエネルギーに変わるため、世界の多くの文化圏で主食として食べられてきました。

しかし、炭水化物の摂取量が減ると、体内では脂肪をエネルギー源にしなければならないため、代謝経路が脂肪優先にシフトします。

すると、もし少量でもご飯やパン、甘い物などを食べた場合、その糖質に身体が適応できず、逆にその糖質を貯めこんで太りやすい身体になってしまうのです。

低糖質ダイエットはリバウンドしやすいといわれていますが、これは体内環境の変化が大きな理由です。

7.「ご飯ダイエット」はどう実践する?

では、効果的な「ご飯ダイエット」を実践するためには、どうすればよいのでしょうか。

まず重要なのは「適量を知る」ということです。

「ご飯ダイエット」は三合程度ならご飯を食べていいダイエットですが、「いくらでも食べてよい」と勘違いして、欲しくもないのについ「もう一杯」とご飯をお替りする人がいます。

そんなことをすると太るのは当然のこと。
まず、しっかりとご飯を味わい、自分がどの程度の食事量なのかをしっかりと把握しましょう。

また、一緒に食べるおかずにも注意しましょう。
すでに説明した通り、脂質や塩分の強すぎる食事は「ご飯ダイエット」には不向きです。

「ご飯ダイエット」にはできるだけあっさりしたおかずや薄味のものが向いています。

このときにおすすめしたいのが「酢の物」です。

「ご飯ダイエット」は野菜やお酢などを先に食べてからご飯を食べるというダイエット法ですが、両方を含んでいる酢の物は最適な存在。
ぜひ毎日の食事に取り入れましょう。
(おすすめ記事→自分の適正なカロリー摂取量は?適量が丸わかり!手ばかりダイエット

8.適度な運動は必要!

「ご飯ダイエット」は極めて理想的なダイエットですが、注意したいこともあります。

それは、「適度な運動は欠かさない」ということ。

どのようなダイエット方法でも同じことですが、運動を組み合わせなければ健康的に体重を減らすことはできません。

もし運動なしで体重が落ちていたとしたら、それは脂肪ではなく筋肉が落ちているだけ。

そうなると、今度は太りやすく痩せにくい身体になってしまいます。
そのため、「ご飯ダイエット」を行うときは運動もしっかりと取り入れましょう。

ご飯

まとめ

お米を食べていい「ご飯ダイエット」は白米が好きな人にはうれしいダイエット法です。

「ご飯ダイエット」は無理をしないためストレスも少なく、長期間続けやすいというメリットもあります。

これまでどんなダイエットに挑戦してもなかなか成功しなかったという方こそ、一度挑戦してみては?

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T.Ttally

T.Ttally

食べたい欲望や体の衰えと戦うアラフォーライター。日夜新しいトレーニングやダイエットレシピなどを自ら実践、紹介しています。
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